皆さんは、「夕張市」をご存知ですか?2007年に財政再建団体に指定された日本で初めて財政破綻した市です。
でも、実際に認知しているのは「夕張メロンの街」といったところだと思います。赤くて美味しいですよね……。
ぼくも大好きです!!
今回は私は実際に財政破綻した街である夕張市に行ってきたのですが、
実際、夕張の現在はどのような状況なのだろうか?今回は実地でのレポートになります。
そもそも夕張はなぜ財政破綻した?
これは皆さんが意外と知らない事だと思うんですよね。財政破綻した夕張市は1960年代には11万人程度の人口を誇る都市でした。巨大都市とは言えませんが、現在の小樽市と同じくらいの人口が当時の夕張にもありました。
ちなみに「小樽は堺町通りを歩けばグルメもお土産も堪能できる!」で小樽も紹介していますが、こんな感じの街です。
60年代当時は炭鉱で支えられている街であり、街の活気もあったのですが、時代と共に衰退していってしまったんですよね。
1960年代までは石炭が主流でしたからね。今では「石油や天然ガス」が主流ですが、当時はね、すごかったのよ、きっと……。でも、炭鉱で働くのって結構大変なんだってさ。
友達に「元炭鉱労働者」の人がいるんだけど、「弁当を持っていくとそれがススだらけになるんだよ〜!」とか「ガスが出たら大変なんだ」みたいなことを言っていました。笑
想像するだけで怖い世界じゃん……
同じく北海道の釧路とかも、釧路湿原を歩いてみたら自分の悩みがちっぽけだと感じた話なんかで紹介していますが、
昔は炭鉱の街だったわけで、私の知り合いにも炭鉱出身の人っているのですが、
夕張と同じように炭鉱業は衰退していってしまったわけです。昔は炭鉱の中にお弁当を持っていっていたらしく、食べている途中からススだらけになってしまう、という話を聞きました。
今も炭鉱の後は夕張にも残っていて、観光地化されていますが、「昔は大きな採掘場だったんだろうな」と思わされるものでした。
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現在の夕張はどうだったのか?
というわけで、夕張の実際のところについて話していくのですが、今回は本当に大変な旅でした。着いたのが新千歳空港だったのですが、
新千歳空港から1時間半くらいかな?かかったと思います。大雪線という電車に乗りました。
こんな感じの1両の電車に乗るわけですね。何とも不安が残る電車ですが、電車マニアの方々には定評があるのか、
電車を撮影している人が電車の外にも中にもいらっしゃいました。
駅についてみると、
夕張観光センターという案内所がありました。写真をよく見ると、「炭鉱の街」を象徴するキャラクターが描かれている事に気がつきます。
ただ、感想としては「本当に何もない」という感じでした。駅前というと、ある程度有名な駅であればお店がたくさん並んでいて、
人もたくさんいるというイメージを抱く方もたくさんいるとは思うのですが、そもそも人が少ないわけなんですね。
ツーリングの名所なのか不思議とバイクに乗っている人は多かったのですが、基本的には駅を降りた時点ではほとんど何もないです。
ぼくみたいな旅行者はいませんw
財政破綻した街「夕張」だからこそなのか?それとも財政破綻する前からこういった感じだったのか?はわかりませんが、
とりあえず歩いてみる事にしました。
歩いてみると駅前には夕張メロンの直売所が多い事に気がつくと思います。実際、私も入ってみてメロンを試食しました。
「美味しい…」
実際、夕張メロンというブランド力があるので、それをもう少し利用してしっかりと産業を育てていけば良いのにと思うのですが、
中々難しいんですかね。
そんな感じで再び夕張を歩いていると、財政破綻したんだなという実感する光景が広がっていました。
駅前にも関わらず、ほとんどの店はやっておらず、
こういった感じの美容院(理容室)があるのですが、「何か昔っぽい」感じのヘアスタイルが飾られていたんですよね。
「こんな前衛的な髪型にする人はいるのだろうか」
まあこんな髪色をしていた私が言えることではないのだけどもw
歩いていても、実際人に会う事もほとんどなく、偶然見つけたお店で「何か観光するような場所はありますか?」
と聞いても、「特にないねえ」と言われてしまいました。
ま、まじかあああああああ!笑
現地の人でも、何もないという印象を持ってしまっている現状がそもそも財政破綻を招く原因でもあるのかな?と思いますね。
「これこそが観光名所です」というわかりやすいものがあると、観光客はもっとくるのではないか?
また、歩いていると、こんなものも見つけてしまったんですよね。
私が行った2週間前程の時期にヒグマが出たという事です。
地方ではよくある事かもしれませんが、徒歩で夕張を散策している私からすると、これはかなり怖かったです。
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街は荒廃し、不動産価格は下がっている
これは思う事なんですよね。街を散策していると、街全体として「荒廃してしまった」という感じがどうしてもあるのです。
これは夕張駅から程近いところにある電車道だと思うのですが、別世界のように整備が行き届いていない状況になっているのです。
雪国という事もあり、雪の影響もあると思いますが、それでも「ここを通ってくるのは怖い」と正直なところ思いました。
これに関してもそうですね。かつては人が住んでいたと思われる住宅ですが、既にこういった状態になってしまっていました。
財政破綻した街であるという認識を持って夕張に入ったのですが、やはり実際に現状を見ると、「どうにか出来ないかな?」と思ってしまう部分がありました。
これは鹿の谷湯場という温浴施設だと思うのですが、こちらも既に廃業になっている感じでした。
「昔は栄えていたんだろうなあ」
という事で、ここらへんから夕張の隣駅まで歩いてきたのですが、隣駅がまたインパクトたっぷりなんですよね。
なぜか駅の中に置かれている座布団とか、後は駅の中に喫煙所があったりとか。
本当に不思議な場所でした。
時が止まっているようです
そして、夕張は財政破綻したという事で面白いのが不動産の価格でもあるんですよね。駅から徒歩2分程度の駅前の物件で、
何と
250万円だったのです。これは駅前の戸建でしかも、かなり大きめの物件でこの値段なので本当に安いですね。
きっと値段交渉次第では150万円程度には収める事が出来るかと思います。
夕張は財政破綻した都市だからこそ、こういった都心では見ないような光景がたくさん広がっているのです。
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駅前はバリー屋台で決まり
という事で、財政破綻した街である夕張を散策してきたのですが、雨が降ってきてそろそろ辛いなと思ったので、
少し早めに夕食をとる事にしたのです。先ほど駅前には何もないという旨の内容をお伝えしたのですが、バリー屋台はあります。
あと、一応セイコーマートもあります。
という事で、夕張名物であるカレーそばを求めてバリー食堂に入ったのですが、何と、
「今日はもう閉店しちゃったね」
と一言。
これは悲しかったです。ただ、バリー屋台の中には4店舗程が入っているので、今回は黒ラーメンとチャーハンを頼みました。
これが黒ラーメンで、
こっちがチャーハンですね。財政破綻をした夕張ですが、食に関しては本当に美味しかったです。また、他県にはないものがもう1つあるんですよね。
それが、
夕張メロンサワーですね。
初めて飲んだのですが、これも夕張メロンの味がしっかりとして美味しかったです。夕張に行く人はぜひバリー食堂へ。
あ、夕張メロンサワーで泥酔してしまったんですけどね……。
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財政破綻した夕張には1度行ってみるべし
という事で、今回は財政破綻した市である夕張市に行ってきました。皆さんの中にも「1度は行ってみたい」と思っている人がいると思うんですよね。
そして、私は個人的にはとてもおすすめ出来る場所だと思うのです。特に都心に住んでいる人にとっては、新しい体験が出来る場所だと思いますし、
これから先はどうなっていくのかまだわからない場所でもあるんですよね。鈴木直道さんが財政破綻をきっかけに東京都から市長として赴任してきた今、
今後はこういった状況が改善されていく可能性だってあるわけです。地価が安いので、ドローン等の演習場としての役割を果たしていったりだとか、
ロケットの打ち上げ場所としても良いですよね。そういった新しい産業を手掛けていく事により、また状況は変わってくると思うのです。
財政破綻した市としての知名度はあるわけですし、そこを逆に活用してみたら面白いと思います。
という事で、今回は財政破綻した街、夕張の現在についてのレポートでした。