人生において「挫折を味わったことがないです」という人がたまにいます。
そういう人は見ていて「危ういな」と感じます。
きっと一般的に見たら挫折を経験したことない人は成功者として他人の目に映るのでしょうから、羨望の対象になるのかもしれません。
「あんな風に完璧な人生を送りたい」と多くの人から思われているのかもしれません。
ただ、挫折をすることは成功するための秘訣だと思います。
人生で挫折をしたことがない人がいかに危険なのか、今日はそんなことについて話してみたいと思います。
失敗が怖くなる
人生において挫折を経験したことがない人は、どんどん自分が成功するビジョンしか描けなくなっていきます。
もちろん成功することばかりだった人生ですから自信もついて「何をやっても成功するだろう」という気持ちになっている人もいるかもしれません。
ただ、挫折をしたことがなく、成功ばかりしてきた人は無意識的に自分が成功できそうな道しか選ばなくなっていってしまうんです。
今までずっと失敗せず、挫折を感じることなく生きてきた、ということはそれだけ挑戦に欠ける人生を送ってきた、ということなのです。
例えば自分から生み出されるもの全てが他人に「素晴らしいものだ」と絶賛され続けたらどうでしょう。
「次に生み出すものも絶賛されるようなものにしたい」という欲がどんどん高まっていってしまうと思います。
そしてそうなってしまった時、本来の「いいものを作りたい」という目的から逸脱していってしまうのです。
「いいものを作りたい」という意識が「他人に褒められるものを作りたい」という意識へと転化してしまうんですね。
そうすることによって他人の目やいろんな評価を気にしやすい人になってしまうんです。
プライドばかり高くなっていく、ということもありますね。
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これが挫折を経験している人だと「失敗してもいいや」という考えを念頭に動くことができるので、
新しいことにも直感的に挑戦できる柔軟な思考を持てるのです。
さらに挫折を何度も何度も経験している人は「失敗したらそれを成功につなげられるようにすればいいんだ」という考えにまでたどり着くことができます。
例えばパナソニックの創業者である松下幸之助さんは、極貧生活の中からたった一代で大企業を築き上げた方です。
松下さんは著書の中で「失敗してやめるから失敗になる。成功するまでやり続けたらそれは成功になる。」とおっしゃっています。
本当に成功する人は、挫折を知っているし、その挫折を成功に変える力を持っている人なのです。
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人の気持ちがわからない
人生で挫折を経験したことがない人は挫折を経験した人の気持ちがわからない人になってしまいます。
天才は馬鹿の気持ちがわからない、というのと同じようなことですね。
でも人生成功する人はきっと多くの人を惹きつけることのできる、人間として魅力的な人なのだと思います。
そういう人は人の痛みや悲しみがわかる人です。
そういう人ほど、下につく人の気持ちが分かる人だし、部下を育てることができるリーダーなのだと思います。
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人を育てることができない人は、大きな組織を作ることはできません。
もちろんそれが自分に合っていないというなら個人プレーでやっていくのも一つの手です。
ただ、個人プレーでやるにしても、人とのつながりはとても重要で、むしろ個人プレーで仕事をやっていく時の方が、人間関係は難しくなるのかもしれません。
組織を作ってしまえばその組織内は信用できる人がたくさんいるかもしれませんが、
個人プレーになってくるとその時限りの人間関係、というのも増えますからね。
向き不向きはあるかと思います。
関連記事:個人プレーの仕事をおすすめする理由。
妬まれる
目立てば目立つほど、妬みの対象になるのが日本の社会です。
そんな中で、挫折を経験せず、あまり苦労しないで目立ってしまうと必ず妬みの対象にはなってしまいます。
挫折なんてしたいと思ってできるものではないかもしれませんが、
そういった失敗の経験が豊富なほうが、人間関係が円滑に行くのは間違いありません。
例えば女性同士の人間関係でも同じことが言えます。
女性同士は特に妬み嫉みの世界です。
成功していれば成功しているほどそこから引きずりおろそうとしてくる女性がたくさんいます。
時には挫折を盾にしてかわいそうな自分を演じることも女性同士の人間関係の中では必要なことなのかもしれないと思うことがあります。
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挫折を経験すればいい
挫折を経験したことがない人は人生において損をしている人だと思います。
成功しようとする気持ちだけでなく、失敗してもそれを成功に変えてみせよう、という心持ちで居られる人ほど、
失敗や挫折が多く、その分だけ成功も多い人、ということなのではないでしょうか。
挫折をしてもいいじゃないですか。
その方が面白い人生になると思う。
では今日はこのあたりで。