投資家のお金論

大家さんはなぜ直接入居者とやり取りをしないのか?

皆さんは賃貸の不動産に住む時に「なんで大家さんって自分で直接やらないのだろう?」と思った事はありませんか?

 

数%の手数料を払ってまで、なぜ不動産管理会社に管理を頼むのか?と不思議に思っている人もいるはずです。

でも、大家さんとっては直接入居者と取引をするよりも全てを不動産会社に任せた方が良い理由があるのです。

 

そこで、今回は「大家さんが直接入居者とやりとりをしない理由」について書いていこうと思います。

大家さんが直接募集しても入らない

 

大家さんが直接入居希望者とやりとりをして決めれば良いと思うじゃないですか。

確かに、そうすれば仲介手数料とかいりませんよね。どちらにとってもメリットがあるように思うと思うんです。

 

でも、そもそも自分で募集しても入居者ってはいらないんですよ。

いまってsuumo等の不動産ポータルサイトを使って入居者の募集をしています。昔は不動産屋にいって「◯◯という地域で良い物件ありますか?」といった具合に聞いていたと思いますが、

いまって、入居希望者のほとんどがポータルサイトから来ているんですね。

 

しかもですね、このポータルサイトに大家さんの物件を出すのって一社じゃないんですよ。

 

皆さんも「あれ?この物件同じだな」なんて思った経験ありませんか?

なんで同じ物件なのに2つ出てくるのだろう?と思った人も多いのではないでしょうか?

 

そうなんです。

 

実は大家さんが直接取引をしない理由ってここにもあるんですよ。

 

複数の不動産屋さんが出してくれる事により、問い合わせが増えるんですよ。直接大家さんが取引をしようとすると、どうしても問い合わせの数が減ってしまうんですね。

 

総合的に入居促進を考えると、やっぱり直接やらない方が大家さんにとっては得なんですよね。

また、ポータルだけでなく、店舗での案内も複数店舗でやってくれるんですよね。完全に自主管理だと、こういったメリットを教授する事自体が出来ませんからね。

 

皆さんにも経験があると思います。

複数の不動産屋さんにいったのに、同じ物件がある、と。

これはそういう事なんですよ。

 

客付けをしてくれる業者が多ければ多いほど、大家さんとしては入居率改善につながりますからね。メリットが大きいのです。

 

直接取引をすると、確かに余分なお金はかかりませんが、

空室の期間が長ければ、結果的にそれ以上のお金がかかってしまいますからね。

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直接取引でのトラブルを嫌う大家さん

 

確かに、大家さんは入居者と直接取引をした方が安くする事が出来ます。

しかし、それをやってしまうと、入居者とのトラブルが起こった時に、大家さんが自分で対処しなければいけなくなってしまうのです。

 

もちろんそういった事が面倒ではない大家さんもいるでしょう。

実際に自主管の大家さんだっていますからね。

 

しかし、多くの大家さんはこういったトラブルを嫌う傾向にあるのです。

それはそうですよね。

 

入居者だってどんな人が来るのかわかりませんし、危ない人だったら大家さんの身が危険です。

 

また、直接になってしまうと、

 

「大家さんがクレームに対してその場で対処しなくてはいけなくなってしまう」という問題があるのです。

 

これだといくつも家を持っている大家さんは大変ですよね?

 

管理だけお願いするという形をとれば良いのでは?と思うかもしれませんが、多くの不動産屋はこれを嫌がるんですね。

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「何か問題があるのではないか?」と思ってしまうのです。

 

また、大家さんが直接取引をすると、保証会社を通っていない可能性も非常に高く、そうなってくると

そっち系の人という可能性もありますし、入居者として好ましくない人がはいってしまう場合があるのです。

 

こういったトラブルを避けたいという理由があるので、大家さんは直接取引しないようにしているのです。

直接大家さんと取引するようなサイトってあるんですけど、こういったところに来る人も大家さんもどちらも危険な可能性が高いんです。

 

IT系の企業が不動産業界のシステムを変えようと度々するんですけど、変えようと思っている人が業界出身の人ではないんですよね。(ここ大事です。)

 

業界の事を知らずに「そんなの非効率でしょ!」と意気込んでやってみたものの、実際には成功しないというパターンを何回も見てきました。

 

そういうものなんですね。

 

多くのものが直接取引されるような環境にはなってきましたが、不動産という商品の性質上難しい側面も往々にしてあるのです。

 

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不動産屋は何でも屋だから

 

これもあるんですよね。

大家さんが直接やりとりをしてしまうと、入居者との間のあらゆる事を処理しなければいけません。

もちろんその中にはトラブルもあるでしょうし、工事が必要という時もあるでしょう。

 

そういったものをなんでも解決してくれるのが不動産屋さんなんですよ。

家賃の滞納があれば、職場までいくという人もいるでしょう。それくらい過酷な現場でもあるのですが、実際にそれで大家さんは自分のやるべき事に集中出来るんですね。

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確かにこういったなんでも屋さんという側面は他の業界からすると、信じがたい事かもしれません。

しかし、そういった現状があるからこそ、直接大家さんは関わらないのです。

 

ここまでなぜ大家さんは直接やりとりをしないのか?という事に関して書いてきましたが、ご理解いただけましたか?

 

 

人工知能による運用であるウェルスナビ 等が出てきている中で、不動産投資の業界は古い業界である事は確かなのですが、実際にそういった事が起こっているんですよ。

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まりも
まりもだよ(o'ー'o)ワーキングホリデービザでウィーン在住(2022年〜)の29歳。中高6年間男子校で生活。海外をふらふらしながらなんだかんだ生きています。応援は「アマゾン欲しいものリスト」からお願いします。