皆さんは不動産を見る時にどんな事を考えて買っていますか?
利回りであったりとか立地であったりとかってあると思うんです。
でも、今まで皆さんがあまり重要視してこなかったのが、歴史だと思うんですよね。
ただ、不動産投資において、歴史を知るってことは投資のヒントを探すという行為でもあるんですよ。
そこを理解しなければ、根本的に不動産投資を理解しているとは言えないのではないでしょうか?
という事で今回は不動産投資と歴史の話をしたいと思います。
土地柄は地名に出る
まずはこれですよね。地名って皆さんは気にした事がありますか?
実は不動産投資家の中でも気にする事が出来る人ってあまりいないのではないでしょうか?
でも、これって地名って本当に大切だと思うんですよ。
不動産投資において、土地柄ってのはやはり大切なものなんですね。
例えば、「池尻大橋」とかってありますよね?
池尻って名前がついているじゃないですか?あそこらへんって元々は水害等に見舞われる地域だという事がわかると思うんですよね。
地名の池尻という文字からその土地を判断する事だって出来るんですよ。
洪水が多いような低位の土地ですと、当然ながら地盤もしっかりしておらず、家が傾いてしまう可能性だってあるんですよ。
もちろん不動産投資において、家が傾いているなんてことはよくある話なのですが、それでも最初から傾いているような家に投資したくないという人だってたくさんいると思うんですよね。
あとは、宮という字がついている土地も高級住宅街になっている場合が多いですね。
例えば、北海道だと宮の森とかですね。この地域は札幌の中でも高級住宅街として知られている地域なんですよ。
富とかもそうですね。小樽の富岡とかも高級住宅街になっているんです。
だからこそ、逆に材木町等のようないかにも庶民的な名前のついた土地って基本的には庶民が住むような地域だったんですよ。
昔の人が高級住宅街だと考えて、つけた名前の地域の価値っていまでも高いんです。
昔の高級住宅街は今も高級住宅街である可能性が高い、と思いながら地図と歴史を照らし合わせてみてください。
昔の人が庶民の街だと考えていたところってやっぱりいまでも庶民の街である事が多いんです。
どうですか?地名という歴史を考えると、意外とその街がどんなところなのか?という背景が見えてくると思います。
昔はどんな事業をやっていた街か?
これも歴史から見る事が大切なんですよね。
例えば、先述の小樽なんかはそもそもはニシン漁で栄えたような街ですよね?
だからこそ、それにちなんだ名前がついている場所が多いんです。
そして、それぞれの地域にどんな人が住んでいたのか?という事が歴史を紐解く事によってわかってくるんですね。
小樽だと、銭函は元々漁師が住んでいたような地域なんですよね。昔の小樽の漁師は税金が多少免除されていました。
だから、免除箱のようなものが置いてあったんですね。家々に。
これをもじって、銭函(箱)という事になったんです。
つまり、この街は漁業の街だったんですよ。つまり、漁業が斜陽産業になってきてしまうと、この街も同じく衰退していってしまうんですね。
開発云々で変わっていく部分はもちろんありますよ。そもそも小樽だと赤岩とか高島の方から栄えて稲穂周辺が栄えたわけだし。
地方だとイオンが出来ただけで発展具合が変わってきますからね。
同じ北海道内だったら釧路とか良い例です。
昭和町という場所にショッピングセンターが出来た事により、その地域周辺が人気になったんですよ。
昭和町・そこから流れてくる鳥取あたりが人気になってきたんですね。
歴史で全て語れるのか?というと、そうでもないんですけど、
やっぱり歴史を見る事によって、その地域がどんな街で今後はどんな街として発展していくのか?という事がわかってくるんですね。
工場とかが多い地域とかだと、その地域に働いている人は本当に住みたいのか?という事を考えて、
不動産投資をする事が大切なんですね。
かつて炭坑が多かった場所に工場が多いのか?それとも今は歴史から外れて違う場所に移ったのか?そんなことを考えてみるのも面白いと思います。
とにかく物件や土地の歴史に興味を持つ事が大切なんです。
関連記事:不動産投資においては利回りの計算が大切。
新幹線が出来て、どう変わったのか?を見る事
やや、近代的になりますが、これも大切なんですね。
不動産投資をしても、家賃が低くなっていってしまったら当初予定していた利回りを確保出来ない事だってあるんですよ。
だからこそ、新幹線が出来てどう変わったのか?という歴史を見る事が大切なんですね。
例えば、俗にいう「ストロー効果」というものが起きていないのか?という事を確認するのが一番わかりやすいでしょう。
ストロー効果 新幹線や高速道路などの交通網の整備によって、それまで地域の拠点となっていた小都市が経路上の大都市の経済圏に取り込まれ、ヒト・モノ・カネがより求心力のある大都市に吸い取られる現象。 コップの水がストローで吸い上げられる様子に見立てている。
これによって、かつては栄えていた地域が廃れてしまったりとか、それに伴って地価が下がっていないのか?という事を確認するようにしてみましょう。
そうする事によって、次に新幹線が出来たらどうなるのか?という事が予測出来るようになるでしょう。
こういった大局を見る事も大事だと思うんですよ。
物件が安いとか高いとかなんて誰にでもわかります。
でも、その物件が将来的にどうなるのか?という事がわかってこそ、本当の不動産投資家だと思うんですね。
今は、ハリーマーコビッツのポートフォリオ理論に従って人工知能が運用するウェルスナビ や、新興国へのソーシャルレンディングであるクラウドクレジット
等、
自分が歴史を調べなくても、投資をする事ができるサービスが出てきていますが、不動産投資をするためには、
歴史を読み解く事が大切になってくるんですよね。不動産投資は昔から変わらぬ姿なのです。
関連記事:人工知能による資産運用「ウェルスナビ」を徹底解説。