クリスマスが近付いてくると私はいつだって嬉しくなる。
高校生くらいからずっとそうです。後楽園にある「東京ドーム遊園地」によく行っていました。
いや、何なら毎年行っているかもしれない。

東京ドームだけじゃないけどさ、クリスマスの時期になるとイルミネーション装飾がされていて、そこにカップルたちがたくさんいる。
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私は男子校出身で恋人なんかいたわけじゃない。でもね、なんかクリスマスに恋人と寄り添っているあの人たちのおかげで幸せになれた。
男の人と女の人との間にオレンジ色の光が見えたような気がした。
ずっと一緒にいないかもしれない誰かとのクリスマス
私たちの恋愛なんてものは大きく括ってしまえば、全て刹那的なものだと思う。例えば、大学1年生になったら、多くの人が誰かと付き合うことになる。
私も大学1年生の時に彼女ができた。色々なところに行った。楽しかった。でも、隅田川の花火の日に別れた。
そうなんです。あのね、今手を繋いでいる「あの人」もいつかは「誰か」になってしまう。そんなことが多い。
クリスマスの夜には一緒に寝て、「ずっと一緒にいようね」なんて言う。でも、5年後にも一緒にいる人なんて、そっちの方が少ないじゃないか。
それくらいクリスマスを過ごした相手とは一緒にいないわけです。でもさ、なんかそこにも恋愛の儚さがあって良いよね?と思う。

イルミネーションで街は綺麗に彩られる。緑色、オレンジ色、青色。多種多様なイルミネーションが恋人たちを祝福する。「今日、一緒にいられて良かったね」と。
けど、いつかは別れる。でも、でもさ、それも含めてなんかこの瞬間が素敵だな、と思うのよ。その瞬間はその人のことを「大好き」だと思っていて、そんなエネルギーがクリスマスには集まっているような気がする。
好きな人のことを思い浮かべてクリスマスプレゼントを選ぶ男性の姿とか、クリスマスだから気合をいれてメイクをしている女の人とか。
そんなのがね、切ないのだけど、それら全ての光景が好きなのですよ。
切なさは寂しさとか悲しさとかとセットであって、マイナスなものだと思われがち。でも、本当は素敵なものでもある。
温かさや優しさ、愛情、そういうもの全ては切なさの中にこそあったりもする。
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どうか隣にいる「大好きな人」を大切にね
クリスマスイルミネーションの光に包まれた「あの人たち」を見ると、「どうか大好きな人を大切にね」と思う。
1時間とか平気でぼーっとしちゃうことがあるんですよね。今年もイルミネーションの前でぼーっとしている人がいたら、それは私です。笑
あっという間に大切な人、大好きな人は消えていく。思い出という温かさだけが心の中に残って、それだけになる。
別に切なさだけでクリスマスを味わっているわけじゃない。切なさはやっぱりその時の感情の高まりがなければ存在しないものだと思うから、プラスの感情の副産物として「切なさ」があると思う。
だからね、別に切なさを求めているわけじゃないのだけど、寄り添っているカップルをみるとね、やっぱり「大切にして欲しいな」と思っちゃう。
どんな別れ方をしたとしても、大切な人が大切ではなくなったとしても、誰かと一緒に過ごした夜はきっと素敵な思い出の1つとして心の中には残っているはずです。
別れた時に頭の中で流れてきた曲とか、笑ってくれたこととか、全ては人間の手が届かない、意思ではどうにもできない脳内のブラックボックスに閉じ込められていると思う。
あの時のクリスマスを何度も何度も思い出して、でも、その人はもう隣にはいなくて。そんな事実と隣で座りながら生きているんだな、と。
隣にいる人なんてなんだかんだ言って大切にできないものです。まあ大切にしないからこその心地良さってのもあるんだけどね。
でもね、やっぱり大事な人は大事な人で、その時だけだったとしても、大切な人を大切にして欲しいな、と思う。誰かを好きになったり、誰かに愛情を注いだり。
そんなことができるのはたまたま同じ時代の同じ季節に生きている2人として存在しているからなんだもん。
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こんな世界だから幸せをみていたいな
2020年は本当にわけのわからない1年だったなあ、と思うよ。付き合っているのに付き合っている人と会えない日々だったり、離れることになってしまう人がいたり。
でも、そんな時代だからこそ、クリスマスという一瞬だけでも幸せそうに過ごしている人たちを見ていたい。
私の場合、彼女がいる時もいない時も、他人が幸せそうにしている姿が好きだった。別に良い人でもないのだけど、なんか好きでした。
特に2020年はそういう幸せな人たちを見ていたいな、と思ったよね。こんな時代だけど、好きな人と好きな人が隣同士で座って、「綺麗だね」と街のどこかを指差しているのが素敵だよね。
今日もどこかに幸せが落ちているのだろうか。今日もどこかで誰かと誰かが笑っているのだろうか。「来年も来れたら良いね」と祈っているのだろうか。
そんなことを思いながら、私はそっと眠りについてみたい。こんな時代だからね、こんな時代だからこそ、この世界の「愛情」が恋しい。そんな今日この頃です。
ではでは、まりもでした。みんなはどんなクリスマスでしたか?
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