経営者と従業員の間には見えないギャップみたいなものがあるんですよね……。経営者は自分が正しいと思っているし、従業員は自分が正しいと思っている。
だから、いつまで経っても分かり合えないのですよ。でも、少しでも相手のことを理解しようと思えば変わってくるんじゃないかな、と思うわけ。
違うかな?
経営者と従業員のギャップについて、書いてみようと思うよ。
なるべく感情的にならないように書いてみますね。別にどちらが正しいわけでもありませんから。
従業員が考えていること
給料を上げて欲しい
従業員は基本的に「給料を上げて欲しい」と思っています。でも、従業員からしたら「会社の経営状況」なんてどうでも良かったりするんですよね。
てか知らんでしょ?会社の業績とか。資産状況とかも、「総資産」とか「現金」みたいなところだけみて、「めっちゃ金あるやん!!!これ出せ!!!」とか思ったりすると思うんよ。
簿記の勉強だけじゃなく、ちゃんと会社を持ったことがないとわからないことがたくさんあるんよね。笑
だから、会社がどれだけ危機的な状態でも、「え?給料上げてくれないんですか?」くらいに思っている。
まぁそもそも会社の状況を知らないからってのもあるけども
利益が増えなければ、自分の給料だって増えようがない。そんなことは少し考えればわかるけれど、意外と気がつかないんですよね……。
経営者と従業員のギャップです。
経営者としては、「従業員を守るために給料を上げないんだ」と思っている場合もある。何なら社長の方が社員よりも給料が低い場合だってあるからね……。
年齢と共に昇級する
年齢と共に昇給する。これも経営者と従業員の間のギャップかな、と思う。年齢と共に従業員が稼いでくれる金額が大幅に増えるのであれば、問題がない。
でも、もしも何も変わらないのであれば、基本的に会社の利益を圧迫してしまう要因なのですよ。特にこれからの不況時代には厳しいかな、と思う。
年齢と共に昇給するというのは、景気が良い時の話です。しかし、今もなお「年齢が上がれば給料が増える」と思っているんですよね……。
年齢が上がっても、稼ぐ金額が増えなければ給料が変わることは本来ないのです。
経営者は昇給に見合うだけの利益を従業員が1人で出してくれないと、昇給してあげることはできないのに。
経営者と従業員のギャップですね……。
定年後も働きたい
人生100年時代に、「定年後も働けるようにしなさい」と国は言う。でも、会社からすれば厳しい。
なぜなら、数年後に辞めてしまうかもしれない人材を雇っておくのであれば、若い人材に投資したい、と思うからです。
大学卒業後の新卒さんを雇って、優秀な人材を育てたいわけですよ。「もういつ辞めても良いや」みたいな人を雇い続けても、月々企業が払うべき給料が増えるだけで、何も良いことはなかったりする。
ただ、技術がある人だったら別なんですけどね。基本的には技術がない人たちは、80歳、90歳まで働いてもらうのは厳しいと思っています。
資金が潤沢な上場企業であっても、株主の目があるから厳しいでしょうね
経営者に「雇用を継続する役目」があるとするならば、従業員側にも「雇用を継続される努力をする必要」があるんじゃないかね。
少しだけ厳しい話だけどね。
関連記事:税理士はやっぱり必要なんだよな、と実感。
経営者が考えていること
給料は最低限度にしたい
経営者は給料を最低限にしたい、と思っているものなんですよ……。これは従業員との圧倒的なギャップかもしれない。
従業員のために給料をたくさんあげたい、という気持ちがないわけじゃないんですよ。(経営者なのにせこい!とかじゃないのよ!!)
そうじゃなくて、「会社としての安定」を考えると、固定費である給料は最低限にしておいた方が良いのです。
ちょっと説明が必要ですよね?
例えば、業績が良くなっても、20万円だった給料を50万円にはしません。せいぜい25万円程度か、手当や賞与として支払うことになるでしょう。
なぜ?
それは、業績が悪くなった時には、給料を下げられないからです。みなさんも、「来月から君の給料は50万円から20万円になるよ」なんて言われたら、驚きますし、嫌がりますよね。
給料を上げるのは正直簡単なんですよ。だって、従業員だって喜んでくれるから。でも、どんなに業績が悪くなっても、従業員は自分の給料が下がることを拒否するのです。
まあ、給料前提でローンを組んでしまう今の仕組みもおかしいんですけどね……。
社員に節約意識を持たせたい
社員からすれば、「太っ腹な会社」みたいなものが憧れというか、好きなものですよね。でも、経営者側からすると、
会社で大きな贅沢はしたくないし、余分なものも買いたくないわけです。
会社のコピー用紙1つでも無駄にして欲しくないわけ
だからこそ、社員には、節約意識を持たせたい、と思っているんじゃないかな。
コピー用紙1つにしても、大きな出費になるんですよ……。水だって同じ。電気代だって同じ。
社員の人たちは、「会社が負担しているのは給料だけだ」みたいなことを思っているのかもしれない。
でも、そんなことはない。電気代がかかっています。税理士の顧問契約料がかかっています。弁護士も。社労士も。
だから、節約できるところで節約したいんですよね……。電気とか水とか、何でもないけど節約できるところは節約していきたいのです。
稲盛さんがJALを改革していった時も、何でもない消耗品の節約意識から変えていきましたから。積み重なると大きいのです。
関連記事:家族経営がストレスに感じるなら辞めれば良い。でも、家族経営者だから思うこともあるし、ワンマンではない会社もある。
お互いが理解し合える日なんてやってくるのかな
経営者と従業員のギャップってなかなかに埋められないものだと思うんですよ……。だからさ、お互いが理解し合える日なんてやってくるのかな、と思ってしまう。
上場企業で社員にも株式を持たせているような企業であれば、モチベーションが変わってくることがあると思いますよ。
従業員持株会みたいなのがあったりするからね笑
でも、中小企業の場合はそもそも株式なんてもらっても何の意味もなかったりするし、上場する見込みがなければ株式を分散させたところで経営者にもメリットがないから、やらないよね。
従業員サイドからしても、いらないでしょ?w(私ならいらないし、それが正しい行動だと思うし笑)
だから、なかなか難しいんですよね。
経営者と従業員のギャップが埋まっていけば、また少し考え方も変わってくると思うんですけどね。
今の時代はブロガーとして独立したりとか、YouTuberとして生活をしている人だっている。フリーランスとして働いている人だって昔よりは多い。だから、少しだけ日本の様子が変わってきている。
私だって、ブログをやっているからこそ「海外旅行」みたいなコンテンツをたくさん出しているわけで。笑
ただ、全ての人の意識が変わっていくのはもう少し先じゃないかな、と思うよ。
経営者と従業員のギャップ。これがもしも埋まったら良い面も悪い面もあるんですけどね。
みんなが知らないだけで。
関連記事:仕事が決まらない人の特徴を経営者目線で考えてみた。