次の時代は令和になる。でも、何だか実感がないよね。私たちは平成という時代を30年以上も生きて来た。
それが突然、「5月1日以降は令和ね」なんて言われても、何だか不思議だよね。私は実感がない。
「平成という時代に取り残されそうだ」みたいな緊張感さえある。でも、次の時代がやってくるんですよね。令和という次の時代になる。
だから、今更だけど、平成という時代を振り返ってみようかな、なんて思うんです。
技術革新に誰もがワクワクした時代だったと思う
「技術革新」というと、なぜだか私たちは大人を思い浮かべてしまう。大人が使うもの、操るものであり、子供たちはどこか排斥されているような感じがある。
でも、平成という時代は全体を通せば違った。技術革新に誰もがワクワクしていた時代だったんじゃないかな、と思う。
そもそも私が学生の頃なんかはきちんとした携帯電話を持っている人がいませんでした。私は割と早くに携帯を持った方だと思うけど、
それでも、最初は「プリペイド携帯」という訳のわからないものを使っていました。1000円のプリペイドカードを使って、「1000円分だけ通話できる」という感じ。
なんだそれ、って感じですよね……。
ただ、そんなプリペイド携帯でさえも、私たちにとっては宝物だった。平成という時代は新しいものが次々と出て来ていたけれど、代表的なものが「携帯電話」だと思う。
携帯電話を持つ学生が増えて、着メロとか着うたみたいなものが流行っていた。今の人たちは知らないだろうけど、当時は全員がマナーモードにしているということはなく、
結構、「着メロ」とか「着うた」みたいなものを着信音に設定していた人がいたのです……。
今ではApple Musicとかspotifyみたいなもので、スマホで簡単に音楽が聴けるようになった。でも、当時は「音楽」というものを携帯電話で鳴らすことさえできなかったのです。
音楽を聴く時には、CDを持ってきて、CDプレーヤーで再生するとか、MDを再生するとか、そういう感じだったな。
MDというものがあったんですよ、平成という時代には。
携帯だって、昔は「you’ve got mail!」という着信音だけだったから、着メロとか着うたが出て来た時には嬉しかった記憶がある。
ちょうどオレンジレンジの全盛期だったから、オレンジレンジのキズナとかをダウンロードした覚えがある。
もちろん、wifiみたいなものもなかったから、「パケホーダイ(通信無制限の料金体系)」を使って、ダウンロードしていた。
技術革新を誰もが受け入れ、全ての世代が「0から1」の発想で作り出された商品をキラキラした目で待っていたような気がする。
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ぐちゃぐちゃした時代だったな、と思う
今でこそ「ヤンキー」を見なくなった東京。でも、昔はそんなこともなかった。今でも一部の地域の治安は悪いけれど、基本的にはヤンキーが消えたよね。
でも、昔はそんなこともなかった。いや、ヤンキーだけではなく、時代そのものが池袋ウエストゲートパークっぽくて、何だか紫色と赤色が合わさったぐちゃぐちゃした時代だったような気がする。
それは今よりもずっと、世の中が「不安」に満ちていたからじゃないかな、と思う。平成という時代はバブルが崩壊した時代でもある。
だから、何となく「不景気」という印象を持っている人が多いんじゃないかな。
だから、地域にいた人たちもどことなくダークネスで、私も近くの公園でボコボコにされた。乗っていた自転車もかわいそうなくらい汚くなってしまった。
援助交際をしている先輩なんていくらでもいたし、薬物に手を出している人だっていました。
もちろん令和という時代になっても、やっぱりアンダーグラウンドな世界で生きていく人たちはいるのだろうけど、平成の初期の方が何だかどんよりとしていたような気がするんです。
絡まれることも多かったなあ。地元のお祭りに行ったりすると、高確率で絡まれるから、昔は警察が来ていました。それくらい危なかったのです。
でも、そんな平成という時代も終わり、ぐちゃぐちゃとした雰囲気はどこかへ行ってしまった。
当時のヤンキーたちはどこへ行ったのだろうか。私の知り合いにはガールズバーを経営していたり、キャバクラを経営するようになった人が多かったけど、他にはどんな仕事をして、どんな街で過ごしているのだろうか。
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新しい仕事が生まれた時代だった
平成という時代は新しい仕事が生まれた時代だった。私もブログを仕事にして生きているのだけれど、そんな私もインターネットが発達した平成という時代に生まれたからブロガーになれたんですよね……。
実は私の祖父は小説家でした。売れない小説家だったけどね。でも、祖父が祖父の時代に「ブロガー」になることはできなかった。
だって、そういう時代じゃなかったからね。誰もが他人の日記を見ることができる時代ではなかったから。
だから、面白い。平成という時代は本当に新しい職業が増えた時代だよね。ドットコムバブルが懐かしいね。堀江貴文さんとかが出て来て、ネット業界出身の人たちがIPOで多額の資金を手にしたり、
ノマド的な働き方をするフリーランスの人たちも増えたよね。昔は「大企業に入って、定年退職するまで働く」ということが正しかった。
でも、今は違う。平成という時代で、働き方や仕事のあり方みたいなものは変わっていったよね。
私みたいな社会のはみ出しもの、社会不適合者はやっぱり昔の社会では生きにくかったから、時代に助けられた形だよね。
「大企業だけが正解です」みたいな時代は終わったよね。平成という時代で変わっていったのです。
きっと次の時代である「令和」では、人類が働くこともなくなっていくのかもしれないね。
でも、そうなったら人間はどうするのだろうか。お金はベーシックインカムで賄うとして、やりがいとか、生きる意味とか、そういうものは誰が提供するようになるのだろうか。
そう考えると、不思議だね、面白いね。
まあ、とにかくさ、平成という時代は最高だったよなあ。平成という時代に感謝している。
この時代よ、ありがとう。同じ時代を生きた人たちよ、共に生きようじゃないか。
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