私たちは相手のことを判断する時に、「相手の顔」を見ることが多いような気がする。
笑っていれば、「楽しいんだな」と思うし、泣いていたら、「悲しいんだな」と思う。
でも、実際にはどうなのだろう。私たちは自分の感情を隠し、ピエロのように振る舞える高等な動物。
だから、隠せてしまうのですよ。笑っているから楽しいわけじゃないし、泣いているから悲しいわけじゃない。
そんな、相手の感情を理解してあげられたら良いよね。
笑っているから楽しいなら、きっと世の中の人はみんな幸せ
笑っている人の心の中が「楽しい」という感情で満たされているのであれば、
きっと、世の中の人はみんな幸せだ思うんですよね。
でも、実際には違うじゃないですか。「あはあはっ!」と笑っていても、心の中は真っ暗だったり、暗闇の中にいたり、うん。そんなことがあるよね。
意外にもうつ病の人って外見からではわからないって言うじゃないですか。表面的な部分だけでは、人間の心の中まではわからないものなのです。
私たちはさ、誰かと出会った時には、「明るく振舞おう」と思うよね。
飲み会に行って、悲しそうな顔をして飲んでいる人なんていないじゃないですか。
話題があったら、そこに乗ってくるし、悲しい顔なんてしない。でも、その人が心から「生きていて楽しい!」と思っているのかどうかはわからないのです。
笑っている時に幸せだったら、悲しいニュースや突然の自殺なんてものは起こらなくて、全てが「必然の出来事」として扱われるような気がする。
でも、実際には違うじゃない?私の地元の友達が数年前に自殺したのだけど、そんな彼だって、ちょっと前まで何も変わらなかった。
何なら「今週の土曜日飲みにいかね?」と来て、「ごめん!フェス行くから無理だわw」という会話を普通にしていて、
「おい!またフェスかよ〜!」なんて言われていた。そんな彼が突然死んだ。だからさ、わからないものなのよ。
その1件があってからというもの、地元では一切の集まりがなくなってしまった。
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相手の感情を相手の表面的な部分だけで判断しないようにしているよ
私には少し単純なところがある。だから、相手が笑っていれば、本来の私は「楽しいんだ」と思ってしまう。
言葉にして言ってくれないと、やっぱり私には伝わってこないし、仕方がない部分でもあるよね。
まあ、正直、50%くらいは「言いたいことがあるならちゃんと言えよ」という粗暴な考え方も持っているし。
でも、だからこそ少しだけ相手の気持ちをわかってあげる努力をしなきゃな、と思っているよ。だって、わからないもん。
大切な人が突然死んでしまうかもしれない。大好きな友達が突然飛び降りてしまうかもしれない。
人の命や人生には「まさか」の出来事はない。人間ってわからないものでさ、どれだけ親しい人でも、その人の心の中まではわからないよね。
人間は利口で器用な存在だから、何でもできるのよ。嘘をつくことだってできる。動物にはそんな力あるのかな。
人間は器用で何でもできるから、逆に苦しいわけ。素直に自分の心を表現しなくても良いから、それが逆につらいのよ。
だから、もしも大切な人があなたにいるならば、少しだけ相手の気持ちを考えてあげて欲しい。
「いつも心を隠す面倒な人」だったら、別にそんな必要はないよ。そういう人はきっといつまでも変わらないと思うから。
でも、本当につらい時、本当にしんどい時に声を出せない人に関しては、「どしたん?」くらいの声をかけても良いような気がする。
私もあの時の友達に「大丈夫か?」くらい言えたら、生きていてくれたのかな。まあそんなことを今更考えても仕方がないけど、
私的にはとてもショッキングな出来事だったからさ。「本当に死んじゃったの?」と遺体を見るまではずっと思っていました。
「出席者の言葉?」みたいなものには、「会社を必ず大きくして、上場するからな」みたいなことを書いた記憶がある。
まだ、覚えていてくれているのかな。
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人間という複雑な器の中で
人間という複雑な器を持った生命体としてこの世界に生まれて、仲間を作って、パートナーを作って生きている。
でも、そうやって出来上がったコミュニティの中においては、自分の感情を素直に出さなかったりする。
それが人間社会である、と言われれば、それまでの話です。わかるよ。たださ、何か誰もいない夜道に1人で立ち尽くした時の「あの冷たい感じ」がするんだよね。
笑っているから楽しいわけではないし、泣いているから悲しいわけでもないのが複雑な人間の心の中。器の中なんだよ。
でも、どうせ一緒に生きるなら、少しでも心を覗いて、覗かれて生きていきたい。私のドス黒い感情も、オレンジ色の優しさも、紫色のいじわる心も、全てをわかった上で誰かと一緒にいたいな、と思う。
そして、そんな心の揺らめきを私も感じてあげられたらな、って。人間なんて1人じゃ生きていけないからさ。
どうせなら一緒にいて、押しくら饅頭みたいにくちゃくちゃになりながら生きていきたいもん。
それは恋人でも、友達でも、家族でもね。
笑っているから楽しいわけでも、泣いているから悲しいわけでもない複雑な器の中に潜む人間。だけど、それはそれで面白いよね。