自分以上に大切な人って、きっと誰にでもいると思うんです。うん。いるよね。それは親かもしれないし、恋人かもしれない。
それは人によって違うよね。でも、いると思うんですよ。
自分以上に大切な人だと思っていても、私たちはいつしかそういう大切な人をないがしろにしてしまったりする。
気持ちはわからなくもないよ。でも、自分以上に大切な人をもっともっと大事に扱っていこうよ、と思うんだ。
自分以上に大切な人なんてそんなに多くはない
私たちは生きていると、何人もの人間に出会うことになる。「私の交友関係は狭いから」なんて言う人もいるけれど、それでも、かなりの人数と会っていると思う。
1日、「知らない人と出会わなかった」なんて人はいないのではないでしょうか。駅員さんも含めたらね。仕事をしていたら、仕事先の人とかにも会うでしょう?
でもさ、自分以上に大切な人ってそんなに多くはないわけじゃないですか。全然いないよね。
私の場合だったら、中高の友達とか恋人とか家族とかかな。友達はいても、自分以上に大切な人なんて全然いないわけですよ。
「この人のためだったら、命をかけても助けたい」と思える人なんていないじゃないですか。
私たちは日頃、「大切な人以外」とばかり出会っている。1番多いのは「職場の人間」ですよね。これは大して重要ではない場合が多い。
同僚のために自分の命を投げ出す?部下のために1000万円を用意する?しないでしょう?普通に転職したりもするわけだし。
でも、頻繁に会う人だから、「自分以上に大切な人」の方を軽く見てしまったりする。そういうものなんですよ。
本当は1人とか2人とか、それくらいしかいないのに、いなくなったら悲しくなる人なのに大事にすることができない。
あまりに、悲しくないですか。
本当に大切な人こそ目の前から消えていく
まあさ、できれば悲しいことなんて考えたくないわけよ。自分以上に大切な人には自分以上に長生きしてもらって、良い人生を歩んでもらいたい。
でもね、本当に大切な人こそ目の前から消えて行ったりする。
私だって、実の父がこんなに早く死んでしまうとは思っていませんでした。
毎日を本気で生きていた起業家だったから仕方がない。そう思いたい。周りからも「格好良いお父さんだったね」なんて言われる。
もちろん嬉しい。嬉しいのだけど、何だか息子である私にはあまり重要なことには思えなかったりする。
格好良いとか、格好悪いとか、そんなことよりも一緒に食卓を囲んで、「今日のご飯はマズイなぁw」なんて言える毎日の方がよっぽど大事。
他人からの評価なんてどうでも良い。ただただ生きていて欲しかった。
でも、本当にさ、自分以上に大切な人こそ目の前から突然消えてしまったりするのよ。
「さよなら」という言葉もなしにある日突然いなくなる。
この世界が嘘で出来ているのかな、と思ってしまうくらい何だか虚しいものに思えてくる。目の前が真っ暗になる。
全てが嫌になる。だからね、生きている時に、自分以上に大切な人を大事にしなきゃいけないと思う。
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犠牲にするべきは「その他」なんだ
大切な人こそ、私たちは大切にできない。自分に以上に大切な人なのに、慣れてきてしまって、本当の意味で大切にすることはできないのです。
例えば、家族が大事だ、と思っていたとしても、「今は仕事が忙しい」と思って、家族をないがしろにしてしまったりする。
まあ、気持ちはわからなくもない。私だって、仕事で忙しい時には、「今は無理!仕事以外のことには意味がない!」なんて本気で思っていましたから……。
でも、犠牲にするべきものは、「その他」なんですよね。自分以上に大切な人を犠牲にするのではなく、仕事とか名誉とか地位とか、そういうものこそ犠牲にすれば良いのです。
私もさ、大学の時に父親が(おそらく)過労の急性心不全で亡くなってしまった話をしたけれど、その当時を振り返ると、「なんでもっと大切にしてあげなかったのだろうか」と思いますもん。
大学は何となく忙しなくて、何となく精神的に余裕がなくて、自分の父親の体調を気遣ってあげられなかった。
亡くなる3日前くらいから、「ちょっと休んだ方が良いんじゃない?」と言おうかどうか悩んでいました。家族の私が見ても、頑張りすぎていたから。
でも、結局は自分のことで精一杯で、何も言えなかったんです。で、結局は死んでしまった。
みんなもね、大切な人が目の前からいなくならないと気がつかないものなんですよ。明日も、明後日も、一緒にいてくれる。
そう、思っている。でも、違うよ。いつかいなくなっちゃうんだよ。
それも突然ね。「ああ、もうすぐお別れだ」という感じで別れを迎える人なんてほとんどいないんじゃないかな。
残された人たちは口を揃えて、「早過ぎるよ、突然だよ」と言う。でも、きっと、みんな同じなんですよ。
だからね、自分以上に大切な人をもっと大事に扱って欲しい。相手との時間や会話。その全てがきっと今しか経験できないことばかりだから。
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