「経営を学べる会社に入りたい」と思っている人って実は多いんじゃないかな。
私も、むかしは思っていました。
ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットから学ばなくても良い。
かつてのバフェットのようにベンジャミン・グレアムから学ぶ必要はない。
でも、「どうせ働くなら経営を学べる会社が良いな」と思っていたのです。
将来は「起業したい」という気持ちが強かった。
だから、「経営を学ぶこと」が他のどんな勉強よりも重要なもののように思えた。
でも、自分で経営してみて思ったのです。「経営を学べる会社に入るより、経営をした方が早い」ということを。
思い切って経営者になってみても良いんじゃないの?
ベンチャーでも学べるけどね
たしかにベンチャー企業に入ることができれば、経営を学べる。
文字通り、「経営を学べる会社」に入れば、
- どうやって事業を拡大するのか
- 新規事業の領域選択はどうすべきか
- 資金はどこから集めてくるか
こんなことをベンチャーやスタートアップ企業では学ぶことができるでしょう。
私の周りにもいますよ。ありがちな話ですが、リクルートから独立したら、じげんから独立したり。
ベンチャー企業で学び、経験を活かして起業するのです。
良いと思うんですよ。別に。
ただ、大学生の時点で「この人の下で働けば、経営を学べる」なんて判断はできないことが多いと思うし、
そもそも、現場レベルの仕事については学べても、「経営者としての考え方」みたいなものを習得するのは困難だと思う。
よほどの熱量があれば別かもしれないけどね。
まあ、そんなはち切れんばかりの情熱があったら、既に起業していると思うし。
経営を学べる会社に入社しても良いのだけど、
それだったら、最初から起業してしまった方が良いよね。
経営を学ぶことは大切です。
ただ、経営者によっても全く考え方は違う。
たとえば、
- 月額制の会員制バーを経営している社長
- 中古車を輸入、販売する会社の社長
この両者では頭の中の経営論や哲学が全くもって違うと思う。
どちらが良いわけではないけど、自分に合ったスタイルってあると思うから。
やっぱり自分で試行錯誤した方が良いと思うな。
経営を学べる会社に入社しても良いけど、本当に、心の底から「起業したい」と思っているなら、
学ぶために起業してみれば良いよ。
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かつてはサラリーマンとして働いていた
いまこそ経営者になりましたが、かつてはサラリーマンとして働いていました。
その前から経営はしていたのですが、「1度は就職してみようかな?」という気持ちもありました。
だから、就職したんですよね。
私の場合は、ベンチャーも志望していたのですが、
結果的に入社したのは「大企業中の大企業」という感じの会社。
おそらく誰でも知っているんじゃないかな。
入社してみると、自分が知っている「中小企業」とは全く違う光景でした。
「なんじゃこりゃ?」と思ったのを記憶している。
んでまあ、そこで働いたわけですよ。正直言ってその頃は、
「経営を学べる会社?どこでも大丈夫でしょ!」なんて思っていました。
でも、実際には何も学べなかったんですよね。
大企業的なシステムとか労務管理みたいなものは「よくできているな」と感心した。
ただ、経営のことを学べたのか?というと、疑問が残る。
私はベンチャー企業に直接就職したことはない。
前職を辞めてから完全に独立してしまったから。
でも、やっぱり「経営を学べる会社」に所属することが「最適解」だとは思えないんですよね。
経営を学べる会社に入りたいのって、本当は「経営を学ぶため」じゃなくて、
「夢を先送りするため」のような気がしてしまう。
私は臆病な人間です。慎重な人間です。
だから、何の後ろ盾もなく経営者になるのが怖かったんですよね。きっと。
本音を言えばそうだと思う。
いま、「経営を学べる会社」を探している人たちも本当は同じなんじゃないかな、と思う。
ほんの少し、勇気を出して「戦地」で学んでみれば良い。
安全地帯で見ていても、やはり学べることは少ない。
潰れる心配のない会社、自己資本の入っていない会社に所属したところで、
「責任のない判断」しかできない。
それならば、背水の陣で常に前線に立つ「起業家」になった方が学ぶものは多いと思います。
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君に残された時間は短い
「起業家になりたい」なんて人はいる。でも、その割に随分とのんびりしているな、というのが私の印象です。
私たちに残された時間は案外短いのに。
たとえば23歳で就職する。日本人だと「3年は同じところで働かないと〜」みたいな超真面目くんが多いから、3年は在籍。
26歳にして起業。独立。
そこから4年かけて事業拡大。45歳で上場。
こうやって流れを考えてみると、意外にも人生は短い。
そう、気がつくのではないでしょうか。
暇つぶしをするだけなら、人生という時間はあまりにも長い。
退屈してしまう。
でも、何かを成し遂げたい、という気持ちがあるなら、
人生はあまりにも短いのです。
だから、できるだけ早い段階で失敗して、できるだけ早い段階で成功した方が良い。
私はそう思っています。
人生100年時代なんて言われるようになったけど、それでも人生は短いよ。
「健康寿命」もあるしね。
経営を学べる会社に入るよりも、起業してしまった方が早いよ。怖いかもしれない。
逃げたいのかもしれない。でも、年齢って大事なものだから。
「経営を学べる会社」で研修をしている間に、他の起業家はより多くの経験をしているよ。
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