一時期から「OJT」という言葉を使う会社が多くなったと思いませんか?
「On The Job Training」の略称だと思うのですが、なんだか違和感があるんですよね。
仕事をしながら教える、という行為を「OJT」なんていう格好良い言葉に置き換えるわけじゃない?
でも、実際に何をやっているのか?というと、結局は「放置」でしかないと思うわけですよ。
え?違うのかなぁ?放置ですよね?…
弊社はOJTで指導しています
「弊社はOJTで指導しています」みたいなことを言う人事担当者が多いよね。
皆さんも就活で一度は耳にしたことがあるのではないだろうか。
「オ、オンザジョブトレーニング…??」となりましたよね。わかります。
何か「これから宇宙飛行士になるための訓練をします」と言わんばかりのクールな字面。語感。
でも、実際にはOJTってただの放置だと思うんですよ。弊社はOJTでやっています、なんて言葉を堂々と言うけれど、
業務中の指導はどこの会社でもやるものですよね。要するにOJTて何なのか?というと、
「うちは研修がほとんどないよ」ということでしょう?それをオフザジョブトレーニングとかオンザ…とかさ、
わかりにくい言葉で就活生をバカにしているような気がしてならない。
まあ、企業の戦略としてさ、「OJTやってます」みたいなことを言うのはわかるよ。
だって、周りの企業が「うちはOJTです」と言っている中で、
「うちは研修ほぼナシの放置会社です」と言っていたら、学生が集まらなくなってしまう。
だからやらざるを得ないんですよ。
そもそも、
第一次世界大戦勃発によって、当時5,000人の作業者が勤務していた米国の61の造船所にその10倍の造船所作業員の補充が必要となった。補充要員がいなかったため新人を訓練することになったが、その時代の米国内の職業訓練施設の能力では間に合わなかった。
引用:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/OJT
OJTというものは、戦時中に人が足りなくなった結果として導入されたものなんですよ。
つまり、OJTを実施している会社は「出入りが激しい会社」だと思うのです。もちろん例外もあるけどね。
事業が急拡大した会社とかでもOJTはあるのかもしれない。でも、やっぱりOJTってただ放置しているだけで、
「研修の形」ではないように思うのですよ。
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私もOJTを受けました
いまは独立してしまいましたが、昔は就活をしてきちんと就職をしていたんですよね。真面目な時代もありました……。
その当時、私の就職先でもOJTというものがあったのです。
当時、就職説明会を受けていた時から、「OJTってただの放置じゃないの?」と思っていたのですが、
やっぱり放置だったんですよ。基本的には……。直属の上司みたいな人がいて、その人が教えてくれるのですが、
「研修センターに行って研修をする」という感じではなく、職場で先輩が適宜教えてくれるだけで、
ほとんど実践から始まりました。だから、同期と話すと、「わからないことがありすぎて困る」みたいな話になっていました。
そりゃそうですよ。だってほとんど教えられないまま、電話を取らされて、ほとんど何も知らないまま営業先に行くわけですから……。
その上、上司も厳しい人が多い職場でしたからね。特に私が所属していた支店に関しては、「人間動物園」と言われているところで、
神経質な上司とか、横暴な上司とか、オネエみたいな人がいたり……。本当にすごい人間構成だったと思う。
あの頃を思い出すと、懐かしい気持ちになってきました……。それだけ成長した、ということでしょうか……。
当時は「あんな会社」と思っていたけれど、時が経つと考え方も変わるものですよね。見方とか。
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だからといってしっかりとした研修も面倒なんだけどね
OJTは放置だと思う。放置するだけで何もしない。そういう制度だと思うんですよね。
ただ、だからと言って「しっかりとした研修が素晴らしい」とも思っていないんですけどね。
研修がしっかりとしているからといって、良いわけではない。肝心なのは「良い上司に恵まれること」だと思う。
たしかにOJTはただの放置だと思う。でも、もしも上司が良い人で、自分と気があう人であれば、仕事はスムーズに進んで行くと思う。
結局は「人」だったりするものなんですよ。何でもね。
長い時間をかけて研修をしたとしても、相手が嫌いな人だったら、何も身につくことはないと思う。
怯えるだけの毎日の中でストレスだけが溜まってしまう。だったら、OJTの方が良いかもしれませんよね……。
やっぱり好きな人と働いた方が良いんですよ。素敵な人と一緒に働くことができる職場を探した方が良いのです。
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