私が大学時代の友人と話していた時のことです。
友人「俺さ、カフェ経営をしたいんだよね」
まりも「おお!良いじゃん!どんなカフェ?」
友人「いや、そこまで考えてないんだけれど、とりあえず経営の勉強するわ」
こんなやり取りがあった。実際、こういうことを言う人は多い。起業したい、と言うものの、何をするのか?と言えば、経営の勉強。
なぜかお勉強から入ってしまうのです。教授にでもなるのかな……。
でも、経営の勉強なんてしてもどうなの?と思ってしまう。「経営の勉強するわ」と言って、実際に起業した人を見た事がない。
いいからさ、起業しろよ、と思う。
勉強癖が抜けない人たち
中高とも進学校に通っていた私は中高の友達でも、大学の友達でもそうなのですが、周りには「勉強をして成功した人」が非常に多いです。
東大に行く人もいるし、海外の大学に行った人もいる。とても優秀な人たち。大学名だけで有名な企業に入社することだってできる。
でもね、だからこそダメなんですよ。
「起業しよう」となった時に、こういう人たちが何をするのか?というと、「経営の勉強」なんですよね。
勉強をして、良い成績を取る。そうやって人生を歩んで来た人たちにとっては「何かを始めるためには勉強をするべき」だと考える。
うん、確かに大事。経営にも勉強は必要だし、大事。
- ビジョナリーカンパニー
- 道をひらく
- 人を動かす
あたりを読むのだろうか。名著ではありますよね。経営者なら読んでおきたい、勉強しておきたいことはたくさんある。
ただ、経営のことを勉強をして、誰もが成功企業を作ることができるなら、世の中にはサラリーマンなんていないはず。
誰もが成功するわけよ。でも、実際には違うでしょ?多くの人が失敗、いや、ほとんどの人が失敗して、挫折するわけ。企業の5年後生存率は15%ですから。
つまり、勉強をしたからって成功するわけじゃないの。たくさん失敗を経験して、試行錯誤した末に成功するわけよ。
経営の勉強は大切なのだけれど、それはもっと後で良いのです。大学受験や公務員試験のように、「勉強したら報われる」みたいな世界じゃない。
そんな世界だったら良いのかもしれないけど、違う。大学に入るための受験勉強とは違うのよ。
失敗して、挫折して、死にたい、と思ってはじめて成功するんだ。
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今この瞬間から行動しろ
「とりあえず経営の勉強するわ」なんて言っている間に、他の人は起業して、失敗を経験してしまう。
だったら、今やれば良いじゃない?
本当にやりたいことならね。
時間は有限です。社会人になって「まだ3年」なんて思っていない?でも、次の3年はもっと早いし、次の10年はもっと早い。
怖いよ。あっという間に人生は終わってしまう。
本当にやりたいことがあるなら、経営の勉強なんてしていないので、とりあえずやってみれば良いのです。小さく始めるならそこまでお金はかからない。
今はクラウドファンディングだってあるのだから、お金だって調達すれば良いじゃないか。
経営の勉強をしたからといって、成功するわけではないのだから、やってみるしかない。そういう世界だと思う。経営の世界はね。
私も今、借入金をして、企業を経営している経営者です。そして、自分で事業を興した起業家でもあります。
だからこそ思う。「今すぐに行動しろ」と。行動することが怖いのかもしれない。でも、本当にやりたいことなのでしょう?
人生の全てを捧げたい、と思えるようなビジネスじゃないの?だったら、頑張った方が良い。失敗してしまうかもしれないけど、
経営の勉強なんてしているくらいなら、動き出してしまった方が良いのです。
経営なんて失敗続きだし、怖くなることもある。「お金がない。どうしよう」なんて夜もたくさんあるし、「終わりはどこにあるのだろうか?」と思う時もある。
走り続けることが、怖くなることもある、時々ね。強そうに見えるけお、経営者だって人間だから、普通に眠れなくなったりする夜があるよ。
でも、経営者になりたいなら、私たちは机に座って勉強をするのではなく、実際に経営してみる必要がある。
実践してこそわかることがたくさんあるのですよ。経営してみて、責任を持ってみて、はじめてわかることがある。
経営の勉強なんてしても、本当のところはわからないよ。
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失敗しても、全てを失うわけではない
経営に失敗することを怖れている人は多いものです。例えば、友人の場合だと「カフェ経営に失敗したらどうしようか」と悩んでいるのだと思う。
だからこそ、経営したいから、まずは経営の勉強をするのです。でも、本当はそんなことに意味はない。いや、厳密に言えば意味はあるのだけれど、
経営の勉強をしてから失敗するくらいなら、経営してから失敗した方が良い。私はそう思うよ。学べることがたくさんあるもん。失敗したからわかることがある。
中学、高校、大学と出て来て、新卒で企業に就職する。一般的な流れに良くも悪くも乗れた人は、「失敗した経験」がない。
大きくレールから外れた経験がない。だから経営に失敗することが怖いのです。でも、経営の勉強をしたからといって成功するわけではない。
むしろ机上の空論で失敗に終わることが多い。
だからこそ、まずは挑戦してみて欲しい。ベンチャーキャピタルから資金調達をしても良い。資金10万円程度からはじめても良い。
自分の力でスタートして、実戦で経営を勉強した方が良いのです。
私だって、昔はわけのわからない商品を中国から輸入して商売をしようとしていた時期がありました。
今考えると、愚かすぎる行為なのだけど、当時は「これならいける」と思っていたんですよね。
ただね、そういう失敗も悪いことではなかった。周りから笑われるような失敗があったから、今があるような気がするよ。
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