人と分かり合えない事で苦しんでいる人って本当は多いんじゃないかな?できれば自分の好きな人とは分かり合いたいと思うのが人間だと思うし、
できれば全ての人と分かり合いたいものですよね。
そうなったら世界はもっと平和になるかもしれないし。こんなに嬉しい事はない。
でも、分かり合えないのは当たり前なんですよ。仕方のない事なんですよ。
育った環境が違う私たち
私たちには友人がいたり、家族がいたりする。とりわけ仲が良いと、「何もかもが同じなのではないか?」と思ったりもして、
「同一性」を求めてしまう事がある。でも、どんなに仲の良い人でも、完全に心から分かり合えないのは当然の事。
だって、私たちは育った環境が違うのだから。
例えば、「親が過労死してしまった家庭」で育った子供は、どうしたって「一生懸命働くなんていけない事だ」と思ってしまうでしょう。
一方、「親が起業家として毎晩寝ずに頑張っていた家庭」で育った子供は「頑張って働く事が正義」だと思ってしまう。
この2人が分かり合える事ってないと思うんですよね。どうしたって分かり合えないと思うのです。どちらが良いとか、悪いとか、そういう事じゃないわけ。
どちらの意見も正しいし、どちらの意見も正しくないかもしれない。でも、育った環境があるから、個人の考え方は環境に依存し、固執してしまうものなのです。
だからこそ、どれだけ仲が良かったとしても、人は分かり合えない部分を持っていると感じているんですよね。育った環境が違えば、考え方だって異なる。
異なる環境で育ったからこその面白みもあるでしょうが、「相手と分かり合えない状態」がつらくなってしまう事もあるよね。
でも、仕方がない事なんですよ。分かり合えないなんて事がなかったら、人間はもっと幸せなのかもしれないけど、育った環境が違うのだから仕方がないのです。
受け入れるしかないのですよ。
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分かり合えないから仲が悪いわけではない
分かり合えない人はどうしても存在してしまう。どれだけ仲の良い友人であっても、育った環境が違うし、それぞれにそれぞれの考え方がある。
だからこそ、分かり合えないわけ。
すると、「この人とは分かり合えないから仲が悪い」と思ってしまう人もいるでしょう。しかし、分かり合えないからといって、
仲が悪い、というわけでもないのです。
分かり合える仲間たちと一緒に過ごし、素敵な毎日を送るのもまた良いでしょう。でも、本質的には人って分かり合えないものだし、
どれだけ仲の良い人でも、自分と違う部分はあるものなんですよね。10年間付き合った彼女とも、分かり合えない部分はある。
その違いを許せない人だっているけれど、認めないといけないと思うのです。
相手の考え方が自分と合っていない、と思ってもそれは仕方のない事。人は人で、自分は自分。単純な事だけれど、これを理解するのが非常に難しい。
分かり合いたい、という気持ちを持っているのが人間だから。
でも、違う事は悪い事ではないのです。私たちは「考え方の違う他者」を排除してしまう傾向がある。民族紛争とか、宗教紛争とかも同じ事だよね。
もちろん、こういうグローバルな問題に関しては、一言では説明できない部分もあるけれど、根本的には「人とは分かり合えない」と思う事で、
人との関係性も変わってくるんじゃないかな?と思うのです。その時の心理状態とか、周りの人の考え方で人は簡単に変わってしまう。
でも、それで良いのです。異なる事は悪い事ではない。
インドにはかつて「サティ」という風習がありました。結婚している夫婦で、もしも夫が先に亡くなって、妻が未亡人になったら自害しなければいけない、という風習があったのです。
私たちには到底理解できない事ですよね。しかし、当時のインドでは「当たり前の事」だと思われていたのです。
周りの環境だけでも、考え方って変わってしまうものなんですよ。
他者との違いを受け入れる事が大切。他人に自分の考え方を強制しない事が大切なのです。
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自分を分かってもらいたい気持ちはわかるけど
自分の気持ちをわかってもらいたいから、分かり合えない人たちと私たちは争ってしまう。もちろん、私にだって「理解してもらいたい」とか「同じ気持ちでいたい」という気持ちがある。
でも、自分をわかってもらいたいと思えば思うほど、私たちの精神は疲弊してしまうと思うのです。
分かり合えないという前提を理解する事ができていれば、もっと楽に生きていく事ができるような気がするんですよね。
分かり合えたら、それはそれで嬉しい事だけれど、どんなに仲の良い人でも、分かり合えない事はある。大切なのは、そこを認め合える事じゃないかな。
分かり合えない事を埋めていく事で、分かり合える事もあるだろうけど、そんな作業をしていく事だけが大切なのではない。
むしろ、相手の考え方も「そう考えるんだ」と咀嚼してあげる事により、良い関係性を築く事ができるようになるんじゃないかな。
どうだろうか。コミュニケーションの在り方なんて人それぞれだからわからない。正解だってないけれど、私はそう思うのです。