「男は厳しい仕事の中でこそ成長する」みたいな事を言ってくる人っているじゃないですか。
厳しい仕事の中で徹底的にしごかれて、その中で一人前になっていく、みたいなストーリーってあると思うのですよ。
でも、私にはそんな世界は到底厳しいな、と思ったのです。
厳しい仕事の中で何とか死ぬ気で生き残って、頑張っていくなんて人もいるとは思います。そして、そこから成長する人だっているんじゃないの?
ただ、そんな厳しい仕事の中で成長していく、なんて私には無理なんですよね。
上司はめちゃくちゃ厳しい人でした
私がサラリーマンをやっていた頃の上司は本当に厳しい人だったんですよね。厳しい仕事の中でも、私は何とか頑張っていたのですが、
とにかくその上司の事が嫌いで、よく反抗していたんですよね。「思春期の中学生」くらい反抗していたような気がする……。
時には無視する事だってありましたねえ。本当にあの頃は辛かった。書類にしても「仕事には直接関係のないところ」まで厳しく指導してきて、厳しく指導されましたねえ。
その上司も厳しい仕事の中で成長してきた人らしく、「私もあの時は上司にたくさんしごかれました。そうやって成長していくのが仕事というものです」といういかにも昭和的な考え方を持っていたのです。
「肺に穴が空いた武勇伝」も聞かせていただきました。ありがとうございます。本当に素晴らしい上司ですよね……。
元々効率だけを重視するような性格だった私とその上司がうまくいくわけもなく、結果的には喧嘩別れみたいな形になってしまったんですけどね。
いや、今考えると、何ならパワハラだったよね、なんて思っているんですけどね・・・
仕事が厳しい中で頑張ってきた人って、部下に対しても同じように厳しくするのです。そこに意味があると思っているんですよね。
でも、私にはそういった教え方が全く合っていませんでしたし、結局、後に辞めてしまったんですけどね。
厳しい仕事のの中では私の成長出来ない人間だったのですよ。
でもね、あれですよ。厳しい仕事環境の中で成長することができるなら、日本の経済成長率は1%前後にはならないと思うんですけどね。
根性論みたいなもので、仕事を進めていったら、ベネズエラとか、ドミニカとか、南スーダンみたいに、マイナス成長の代表国になってしまうんじゃないかな……。
なぜそんなところで働くの?
確かに、厳しい仕事をこなしていく事によって、成長していく人だっていると思うんですよね。厳しい仕事の中で「何くそ!」と思って、
成長していく事だってあるのです。
でも、私のようなほのぼのと仕事をしていきたい、という人だっていると思うんですよね。
そういう人にとっては厳しい仕事ってそもそも向いていないのですよ。また、私を含めて、最近の若い人たちって「厳しい仕事の中で成長したい」なんて思っている人はいないんじゃないかな?
え、意外とさ、「俺はどんな環境の中でも死ぬ気で生き残ってやる!」みたいな闘志を持った人もいるのかな……。いや、いても少ないよね……。
もしも、それがどうしてもその仕事がやりたくて、他に実現する事の出来る会社がないのであれば、今の会社で働く事も悪い事ではないでしょう。
でも、厳しい仕事の中で働いて、「つらい」と思っているのであれば、その中で頑張る必要なんてどこにもないと思うのです。
私は実際、新卒として入った企業に長く勤める事はありませんでしたし、今となっては「やめてよかった」と思っています。
人にはそれぞれに合った仕事、会社というものがあります。誰もが厳しい仕事の中で働きたいと思っているわけではありませんよね。
厳しい仕事環境の中では働く事が出来ない、と自分でわかっているのであれば、厳しい仕事を選ぶのではなく、もっと楽な仕事を選んだ方が良いのです。
自分を傷つけながら成長する事に私は賛成していませんし、もっと自分の心が楽になるような仕事をするべきなのです。
だって、私たちは生身の人間なのだから。つらいと思ったら、その気持ち通りに行動した方が良いのです。
「つらい」という気持ちには正直になって良いものなんですよ。もっともっと人間らしい感情を大切にするべきなのです。
厳しい仕事、無理ですもん、私には。
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何も見えなくなるけど
厳しい仕事の中で働いていると、最初は「これおかしくないか?」と思うものです。
でも、そんな気持ちもだんだんとなくなってきてしまい、周りが全く見えなくなってしまうものなんですよね。自分がなぜこの仕事をしたかったのか?
なぜ厳しい仕事の中で頑張っているのか?そんな事もわからないままに、狭いコミュニティの中で、自分を見失ってしまうようになるのです。
遊郭に閉じ込められた遊女と同じです。その世界にいると、その世界の秩序が常識になってしまう。わからなくなってしまう。
だからこそ、厳しい仕事環境の中からは、なるべく早く抜け出した方が良いのですよ。厳しい仕事の中で頑張っていく事も大切な事なのかもしれない。
どこぞの商社や証券会社では大切なことなのかもしれないよ。
でも、一番大切なものは、自分の身体の健康なんですよ。
そもそも、厳しい仕事と言いますが、本当にそれは正しい指導なのでしょうか?上司の姿は正しいのでしょうか?
家族にも同じような指導が出来るのでしょうか?そんな事を考えてみると、自分の上司がどんな上司なのか?自分の職場がどんな場所なのか?という事がわかるようになってくると思うのですよ。
厳しい仕事の中で成長する事が出来た人だっているし、そういった人たちは、「当時の厳しい上司」に感謝している事だってあるでしょう。
でも、そんなにメンタルが強い人たちばかりではないのです。
私みたいに、ヘナチョコで打たれ弱い人間は厳しい仕事に耐えられませんし、私以外にも本当は「もう無理だ」なんて思っている人だってきっといるはず。
そういう人は何もかもが見えなくなってしまう前に辞めても良いと思うのです。自分の人生の中で、あえて「厳しい仕事」を選択しなくても良いのです。
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