「今時の若いモンは」という枕詞って有名になっていると思うんですよね。会社で上司に言われる事も多いこういった言葉にイライラする人も多いと思うんですよね。
私も、「今の世代は甘い。」とかそういった言葉を年配の方から聞く事って多かったんですよね。これはきっとどこの職場でも変わらない事だと思うのです。
しかしながら、「今時の若いモンは」と言われるのは仕方ない事でもあるのかな?と思う事があるんですよね。
今の人たちからしたら、得体の知れない存在が若い人たちなのですから。
生きてきた時代が違う
これは思う事なんですよね。今時の若いモンはと言われてしまうのは実は当然の事で、生きてきた時代が全く違うからなのです。
例えば、1980年代のバブル世代からすると、今時の若いモンは
- 消費もしない
- 女遊びもしない
- 上昇志向がない
と思われてしまうのは当然の事だと思っているのです。なぜ違うのか?というと、これは若い人たちが生きてきた時代とバブル世代が生きてきた時代では全く文化もお金の価値観も違うからです。
バブルの時にはタクシーをいくらでも使う事ができ、日本全体として未来に希望を持っていたと思います。土地神話を誰もが信じ、
投資すれば、投資資金が2倍になって返ってくる。何をやっても成功した時代だったのです。しかしながら、今の世代はそれとは真逆です。
年金をもらえるのか?もわからない、将来の日本がどうなるのか?もわからない、日本のGDPを遥かに超える債務をどう返すのか?
そんな不安だけが今の世代を覆ってしまっていると思うのです。「今時の若いモンは」という言葉を使う人たちは今でいう60代かな?
その人たちと若い人では、生きてきた時代が違うのですから、当然考え方が異なってきてしまうわけなんですよ。
これは兎角、当然の事で今の若い世代も将来の子供世代がお金を使っていたら「今時の若いモンはお金を湯水のように使う」と言っている事でしょう。
時代時代で、考え方は異なります。だからこそ、ある程度は「今時の若いモンは」という言葉が出てくるのは仕方のない事なのかな?とも思うのです。
若い人たちにはその当時の事なんて、歴史でしかなく、感覚として理解する事が出来ませんからね。
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上の世代と同じ価値観だったら日本は存続しません
「今時の若いモンは」という言葉って実はこれからの日本の将来を予測する1つの指標だと思っています。
「今時の若いモンは」という言葉が使われていて、「何だこの人…」と思う若者がいるという状態は健全な状態だとわかるからです。
上の世代と今の世代が同じような考え方を持っていたら、上の世代は「良い世代だ」と言うでしょう。しかし、これは正しい形ではないと思うのです。
上の世代と今の世代とはで考え方が異なっていな変えればいけません。そうでなければ次の時代に適応する事が出来ないからです。
例えば、上の世代は「介護は人の温かい手でやるものだ」と考えているかもしれませんが、
若い世代は「この先はロボットを活用していく時代だ」という風に変わっていかなければ、サスティナブルな社会を形成していく事は出来ません。
上の世代が下の世代と共有出来るような感覚、下の世代が上の世代と共有出来るような感覚を持っているという事は、それは実は危険な事でもあるんですよね。
「今時の若いモンは」という言葉を吐かれたら、今の世代は「老害だ…」と思うはずです。
でも、それで良いんですよ。
今を生きている人たちが次の時代を形作っていかなければ、これから発展する事は望めません。
違う考え方を持ち、時代に沿った方法や技術で新しい時代を作っていかなければいけないのです。
今時の若いモンはと言われる時代こそ、正しい形なのです。
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どこの会社の上層部も大してインターネットについて知りません
これは私の経験なのですが、私が取引先に行った時には、50歳とか60歳の方々と話すのですが、ほとんどの人が「インターネットの世界で何が起こっているのか?」という事について知らないわけなんですよね。
これは「今時の若いモンは」という言葉を象徴する現象だと思うのです。若い人が大切にしているSNSの価値や、職業としてのYoutuber等もそうですが、
上の世代の人たちには理解出来ない事なんですよね。銀行に入る事が正しいと思っている人も多いですし、インターネットの会社というと、「そんな会社は危ない」と思う人だってまだまだいるのです。
もちろん、そうではない方もたくさんいらっしゃいますが、総じて若い人たちよりもインターネットの事については知らない事が多いです。
つまり、こういったところからもわかる通り、若い人と今の上の世代では価値観や生きて来た環境も全く異なるわけで、
上の世代から「今時の若いモンは」と言われる事は当たり前の事でもあると思うのです。生きてきた環境が異なれば考え方だって変わって来てしまいます。
おまけに年齢を重ねれば重ねるほど、自分の考え方に固執してしまうようになります。そうなってくると、若い人と上の世代というものはいつの時代もわかり合えないものだと思うのです。
「今時の若いモンは」という言葉、実はこの時代の健全さを表しているようにも思うのです。