親が亡くなった時って皆さんの心の中はどんな感じになると思いますか?私の父は私が大学生の時に亡くなったのですが、
その前に大学で同じサークルに所属していた友人が父を亡くしていたんですよね。ガンで。その時に、「父親が亡くなるってこんな感じかな」という想像をしたんですよね。
皆さんもきっと、親が亡くなったらこんな気持ちだろうな、と想像すると思うのですが、これって実際に親が亡くなった経験がある人じゃないとわからないと思うんですよね。
不思議な感覚になってしまうのが、親の死なのです。
家が何となく広い
「狭いな」と思っていた家も、家族の誰かがいなくなってみると、妙に広く感じるものでして、
「あれ?こんなに広かったったっけ?」となってしまう人もいると思うんですよね。私もそうだったんですよ。
親が亡くなった時には、狭いと思っていた家が「やけに」広いように感じたんですよね。なんでだろう?なんで広く感じるのだろう?
と考えていたのですが、これってやはり不思議なもので、人の存在感の問題なんですよね。人一人必要なスペースなんて実は限られているので、
親が亡くなったらから突然広くなるはずはないんですよね。でも、それでも親が亡くなった後は本当に広く感じたんです。
家族が1人いなくなってしまう、なんてことを想像することってあんまりないじゃないですか。特に親が若かったりしたら、想像しないよね。
でも、いざいなくなってみると、やけに部屋が広くてさ、「こんな広い部屋に布団を1つだけ敷くなんて悲しいな」なんて思うんです。
うちは川の字になって寝ていたタイプの家族だったからね。不思議だったな。
どうしようもない孤独感
これもありましたね。私は親が亡くなったといっても、父親が亡くなったので、その後は本当に大変だったんですよね。
でも、それよりも何よりも辛かったのは、「果てしない孤独感」だったんですよね。経験したことがないとわからないよね。
親が亡くなった時にわかると思うのですが、
亡くなるまでは、男性でも女性でも、「親に依存せず、独立して生きている」と思っているものだと思うんですよね。
私だって思っていた。1人で生きていけるし、1人前の人間だ、と思っていました。
ただ、それは間違いです。親にはどこかで依存しています。親に頼っています。親が亡くなった時に初めてわかる事なのですが、
意外と親の事を頼っていたと思うんですよね。金銭面を始め、多くの部分で親を頼っていたのです。
親が亡くなった後は、そういったものがなくなってしまうので、本当に孤独感が強かったんですよね。
何とも言えない、何をしても笑えないような孤独感というものが実際にあったわけなのです。
親が亡くなった時のどうしようもない、孤独感というものはいずれ消えるものです。だから、今はこうやって振り返ることができる。
でも、その当時はただただ寂しくて、自分の存在が虚しくて、この世界でたった1人ぼっちにされたような気がした。
もう2度と会えない、という事実があまりにも残酷で、喉が締め付けられた。
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これからどうやって生きていこう?
親が亡くなったとなると、最初に考えるべきなのは生活の事なんですよね。
私の場合は借金があったので、相続の時から借金を返しているのですが、こういった人ってたくさんいると思うんですよね。
親が亡くなった時ってこれからどうやって生きていけば良いのか?という事が全くわからない状態になってしまうわけなんですよね。
お金を稼ぐ手段にしてもそうですし、家はどうなってしまうのだろう?という気持ちになるんですよね。親が亡くなった時って、
意外にも悲しさというものがすぐには湧いてこないものなんですよね。悲しいというよりも、よくわからないという気持ちが最初は大きいのではないでしょうか?
親が亡くなった時は何というか、悲しい事よりも突然自分の腕が朝起きたら無くなっていたという感覚だと思います。
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生きていく強さはきっと親の死から生まれる
生きていくだけの強さって人間には必要なものなんですよね。ただ、それは親が亡くなった時に初めてついてくるものだと思うんですよね。
親が亡くなってから、しばらくした時に「ああ、もう会えないんだ。」という気持ちが出て来る。
「なんで優しく出来なかったんだろう」「なんでもっと話さなかったんだろう」という気持ちになる。
後悔してもしきれないほどの後悔の雨が降ってくる。
しかし、そこから本当の意味で大人になるような気がしているのです。親が亡くなった時に、初めてわかる事って多いんですよね。
生きていく事とは何か?終わりがあるとは何か?人に優しくするとは何か?そういった事を考えるようになると思うのです。
生と死の境界線がはっきりと見えるからこそ、わかることがある。
人の人生は短く、そして儚いものです。周りにいる大切な人の存在、その人の価値にも普通に生きていると気がつく事が出来ないわけなんですよね。
でも、親が亡くなった事で、本当の強さというものは何か?人はどんな生き方をすれば良いのか?という事がわかるようになるのです。
私は自分で言うのはおかしいのですが、親が亡くなった事で、世間的から見ると、大きな苦労をしたと思います。
ただ、親が亡くなった事によって、本当の強さというものは何か?という事が何となくですけど、理解する事が出来るようになったんですよね。
悲しいだけが人の死ではないはずです。悲しさはいつか強さに変わり、そしてそれはいつの日かまた次の時代の人たちが生きる世の中を作るのです。
永遠には意味はなく、ただ命の重みだけが、生きる意味を教えてくれるのです。私は今、とても幸せに生きています。
親が亡くなったという人だって、いつかきっと「あの時、頑張って良かった。」と前を向き、笑える瞬間が訪れます。
だって、今生きているのですから。今、この瞬間を一生懸命、ただひたすらに生きてください。
悲しいよね。わかるよ。わかるけど、それでも生きていくしかないんだよ。1日ずつで良い。
お互い、生きていこうな。
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