会社には社員旅行というものがあるところが多いですが、「社員旅行なんて行きたくない」と思っている人はたくさんいるのではないでしょうか?
私は社員旅行に行きたくないという気持ちは当たり前だと思っていますし、社員旅行に行きたくないなら断ってしまってもいいと思います。
私は会社の人と一緒に旅行になんて行きたくありません。何を好き好んで会社の人と旅行に行くのでしょうか。
そもそも社員旅行というものがどうして「行きたくない」と感じるものなのか、
そしてどうしてとても「不思議な制度」なのか、ということについてお話してみたいと思います。
家族のような会社、は終わった
社員旅行というものは会社の今までの仕組みのせいで出来上がってしまった悪習なのではないかなと私は思っています。
昔は会社というものは第二の家族、のようなところがあって、仕事が終わればみんなでご飯に行くのが当たり前だったし、
終身雇用というのも当たり前の世の中でした。
高度経済成長期なんかはまさにそのそういう時代ですよね。「THE・終身雇用」という感じ。
しかし最近では一人の人が一生のうちに経験する転職回数は平均3〜5回といわれていますし、会社も一人の人を定年まで雇う、なんて約束はできなくなってきています。
会社も倒産する会社はとても多くなりましたし、必要でない人材はリストラするようになりました。
つまりお互いにウィンウィンの関係で成り立っているわけです。
被雇用者からすると会社は仕事をする場であり、雇用側からすると雇用者は言い値で仕事をしてくれる存在。
それ以上でもそれ以下でもない。ただの雇用関係なんですよ。
昔よりずいぶんドライになったように思います。
悪い意味でなく、そういう世の中になってきたのだと思うのです。
そう考えると、昔は社員旅行ももっとアットホームなものだったのだと思うのですが、
現代の人からすると、「行きたくない」と思うのは当たり前のことなのではないでしょうか?
仕事はプライベートとは分けたい、という人が圧倒的に多いでしょう。
仕事で一緒に働いている人が、仕事以外の自分の人生をサポートしてくれるわけではありません。
おむつを変えてくれるわけでも、借金を返済してくれるわけでもない、生活を保証してくれるわけでもない。
仕事で付き合う人との関係というのはあくまでビジネスライクな関係性の中で成り立っているのです。
多くの人が終業後に飲みに行かなくなったのもこれが原因でしょう。ビジネスライクな関係性の方が実際には楽だと思いますし、
終業後に飲みに行っても実際には疲れるだけなんですよね。お酌しなければいけないわけですし、聞きたくもない先輩の話を聞くわけですから。
ドライで良いのです。
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苦手な人も仕事場にはいるもの
一緒に働く人数が増えれば増えるほど、苦手な人というものは出てくるものです。
仕事という限られた時間の中であればそういった苦手な人とも距離を置いて接することができたとしても
旅行となると24時間一緒に生活をするわけですからそうもいきませんよね。
社員旅行に行きたくないという気持ちが生まれるのも当たり前です。
そもそも仕事で休みをとることができる日なんて限りがあるわけですから、せっかくの休みに旅行に行くなら
自分の好きな人や家族と旅行に行きたいですよね。
休みの日にも会社の人と過ごしたいという人だっていますし、そういった人はそれでも良いと思うのですが、社員旅行に行きたくないという人だっていますし、
断る事が当然な社会になったら良いなと思うのです。特に若い女性社員とかには絶対に参加して欲しいと思うものじゃないですか?
しかし、それは女性社員からしたら面倒な事でもあるのです。そういった光景を見るのも男性社員としては面倒ですしね。
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休みまで上司に気を遣いたくない
仕事上では上下関係があるのはしょうがないことですが、
休みの日まで上司の顔色をうかがって過ごさなくてはいけない、というのはかなりストレスになります。
旅行で泊まりともなれば、女性はメイクも気にしなくてはいけません。
上司の前で朝すっぴんでぼさぼさの髪でいるわけにもいきませんよね。
それが家族なら良いですが、相手が仕事の上司となれば話は変わってきます。
そんな旅行は息苦しいですよね。だったら、化粧もせずにのんびりと過ごせる環境の方が良いと思うのです。
社員旅行とかって私の周りの人たちでも行っている人がいるのですが、楽しい思いをしているのは上司だけだと思うんですよね。
だったら上司だけが社員旅行に行けば良いだけですし、社員旅行に行きたくない人を強制的に連れていくのはどうなのか?と思うのです。
そんなのただの労働じゃないですか。労働だったら宿泊費だけではなく。残業代も出して欲しいですよね。
「親睦を深める事が業務にも繋がってくる?」と言われても、そんな事は関係ないと思うんですよね。勤務時間内で教育をするのが仕事だと思うのです。
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新入社員の出し物をやりたくない
社員旅行で恒例となっているのが新入社員の出し物、という会社も少なくないのではないでしょうか。
しかし出し物とはいえ、これにも練習期間が必要ですし
人前で何かするのが苦手だ、という人もいるでしょう。
ダンスとか漫才とかやれされる人が多いんじゃないですかね。昔だったらモー娘。とかやっていたのかな。
別にそれをやったからといってクライアントからの仕事が増えるわけでもないし、
とても内向きな行事なのに、なぜ新入社員の出し物があるのか理解ができません。
これも社員旅行が不思議な行事である一つの理由だと思います。
新入社員だからといって、なぜ出し物をしなければいけないのか?という事が全く理解出来ないんですよね。
ただでさえ、社員旅行には行きたくないのに、その上でさらに出し物なんかをやらされるとなったら、余計に嫌ですよね。
結局、社員旅行って若い人たちを上から目線で見て、楽しむイベントでしかないんですよね。そんな事を望んでいる人は少ないと思いますし、
上司だって自分が若い時には嫌だったでしょうに。いじめの構図と変わらないんですよね。
旅行先を選べない
旅行代金を社員がある程度負担しなくてはいけない社員旅行もあると思うのですが、
それなのに旅行先がすでに決められている、というのがおかしな話ですよね。
貴重な休みを使って旅行に行くのに
旅行先は決められていて、一緒に行く人も決められている。
これは旅行の楽しみを全て潰してしまっていると思うんです。
旅行というのは行きたいところがあって、一緒に行きたい人がいて普通は計画されるものですからね。
沖縄に行きたい、と思っても、沖縄には行けないんですよ。寒いところが嫌いな人も強制的に北海道に連れていかれる。
そういう行事なんです。
そうなったら、社員旅行に行きたくない、と思うのも当然じゃないかな、と。
社員旅行に行かない、という選択肢
社員旅行に行かないという選択肢があっても良いと思います。
それも嘘をついて行かないのではなく、「行きたくないから行かない」と堂々と宣言する選択肢です。
嘘をついて社員旅行に行かないと、来年再来年、また社員旅行の季節がやってきた時にお腹を痛めることになります。
そうではなく、行きたくないものには行かない、という意思を主張していいと思うんですね。
それで仕事に影響がでるようなことがあればその会社はおかしいですよ。
無理して社員旅行に行く必要はないのです。
社員旅行という制度そのものがおかしなものなのですから。
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では今日はこのあたりで。