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現役女子大生にデンマーク留学について聞いてみた。

留学にいくかどうかって結構迷ってしまうひといますよね?私の周りでも留学するかどうかを悩んでいるひとって結構いました。

 

ということで今回はデンマークでの留学経験を持つ現役女子大生である佐伯遥さんにインタビューしてみた。


 

佐伯遥(22)

大学:某MARCH

留学先:デンマーク・フィリピン

 


 

留学を決めた経緯について教えてください。

 

私はそもそも福祉の仕事をしたいな!って思っていたんです。

デンマークは世界の中でも福祉制度が充実していることで有名だと思います。私は、福祉の仕事に就く前に学生の真っさらな状態で日本を外から見ると共に、デンマークの人の福祉に対する考え方を現地での体験を通して学ぼうと決めました。そこで、大学を1年間休学して留学をしました。

しかし、デンマークの公用語はデンマーク語だったんです。ただ、ほとんどの人が英語を話せる国だったので、英語を使えるレベルにしてからデンマークに行くことにしました。
そこで、私は1年間の留学のうち最初の5ヶ月をフィリピンで語学留学、次の5ヶ月をデンマークのフォルケホイスコーレン(北欧独特の学校で成人教育のための学校)で過ごしました

 

デンマークにいってみて、実際日本と違う部分はありましたか?

 

たくさんありましたね。

まずはキャリアの築き方ですね。進学においても就職においても、自分の考えで選択をしていく機会が多くあるように感じました。日本って新卒一括採用だから会社にはいる年齢とかもほとんど一緒じゃないですか?

 

でもデンマークは少し違います。

 

高校を卒業して、進学や就職の前に旅に出る人もいるし、好きな事を始める人もいる。こういうところは日本とは全然違いますよね。

高校を出てからギャップイヤーをとることがメジャーなんです。

 

大体みんな1〜3年、長い人は4年取ります。その間、保育園などでアルバイトをしてお金を貯める人もいれば、世界各地に旅行に出かけたり、フォルケホイスコーレという成人教育の学校に行くという人もいます。社会的に”自分と向き合う時間”が認められているんですね。

 

だから、大学に入学するときの年齢は日本よりも幅があります。
日本って一般的なレールから外れて、人と違うことをすることに躊躇してしまいがちな人が多くないですか?少なくとも私はそうでした。

1年間休学したら、就職には不利になるのかな、面接で話せるようなことしなきゃ、周りは就職しちゃって自分だけ友達のいない中で学生…どうなるんだろう、そんな不安ばかりでした。

それは勝手に社会からのプレッシャーを感じていたからだと思います。でも、それって一般的なレールから外れることが受け入れられない風潮があるからかもしれないですよね。私は、デンマークにあるような文化って日本にも必要な文化だと思うんです。

 

なぜ必要だと思うのですか?

 

日本の若者って自分で選択する機会が少ない中で大人になってしまうと思うんです。私も同じで、大学に入るまでは中学受験をしてエスカレーターで高校にいって、大学受験をしてより偏差値の高い大学を目指すというレールに乗っていました。

 

つまり、私たちって選択する機会がないままに親や周りが良いと思うレールに乗って来てしまっているんです。

 

 

その点でもデンマークは少し違いました。

中学を卒業してから高校に入る前に希望者が入れる学校があったり、高校卒業後にギャップイヤーを取ったり。ストレートに進学や就職する人が少ない。選択肢が多いからこそ自分で選んでいかなければならないんです。

すると、自分がやりたいことは何なのか?自分はどうしたいのか?といった事を考えるんですね。つまり、自分と向き合う時間がデンマークにおいては子供の頃から多いのかもしれません。

そこは、日本と違いますよね。

 

 

 その違いはどういった形で出てくるのですか?

 

 

自分がどう思うのか?ということを大切にしている点ですね。

日本では、周りや社会の思う”良いこと”に影響されがちだと思います。それは学校を選ぶことにおいても将来あるべき姿という意味においてもです。

デンマークの人たちは、周りが自分と違う意見を持っていようと自分の意見をしっかりと主張します。私も以前は社会が正しいと考えることが正しいのかな、たぶんそうだよね、とレールの上に乗っていましたが、少しずつ考え方は変わっていきました。

 

変わったきっかけはありましたか?

 

高校卒業前に東北の復興ボランティアにいったこと、フィリピンにホームステイしたこと、あとはもちろん留学したことですかね。
そういった活動を通して、様々なバックグラウンドを持つ方と接することで違った考え方に触れる機会がたくさんありました。すると、自分がいままで当たり前だと思っていたことが実は少し違うということに気がついていったのです。

自分のキャリアについて、政治やコミュニケーションについてなど考えることがたくさんありました。

 

 

政治についても考えたんですね。

 

 

そうですね。特に、デンマークに行った時に強く感じたことがあります。

それは「自国の政治について知らないことは恥ずかしい事だということ」です。

 

デンマークに限った事ではないと思うのですが、デンマークでは若者が友達同士で政治の話をします。

 

日本人の若者の投票率が低いという事実をデンマークの友人に話すと、不思議そうな顔をされました。国は自分たちで作っていくものなのになんで政治に興味がないの?という疑問があるみたいなんです。でも、考えてみたらそうですよね。

 

私は、日本で生活していて「生き辛さ」を感じることがあります。たぶん生き辛さを感じている若者は多いのではないでしょうか?

おばあちゃんやおじいちゃんの投票率が高いままでは高齢者重視の政治になってしまいます。

しかし、極論を言えば、それは高齢者層の生き辛さを解消する政治であって、そこから作り出される政治は決して私たちの生き辛さを解消する政治ではないのです。

私が留学していたデンマークの学校では、たった5ヶ月でも生徒会を作ります。

 

民主主義について先生が説明をし、生徒に学校改善の意見を促します。すると、生徒たちは「コーヒーが美味しくないから別のものにしたい」、「牧場をつくりたい」、「畑を作って野菜を育てたい」など本当に些細なことでも意見を出すんですね。私だったら、(これは出しても通らないよな、くだらない意見だよな)と自己解決してしまいそうな意見でも考えたことは発言する人が多いように感じました。
政治というと高い壁があるように感じるかもしれませんが、この生徒会のミーティングと同じようなものですよね。
未来をつくっていくのは若者です。だからこそ政治に興味を持つことが大切なことでその国で生きる以上必要なこと、責任として果たさなければならないことだと留学経験を通じて感じました。
難しいことをする必要はないと思います。私もこれまであまり関心は高くありませんでした。今でも、気持ちの向き方は変わったものの、ニュースをふんわりチェックするくらいです。

簡単なことから始めてみたらいいと思います。ラインニュースで興味のあるニュースを見てもいいし、新聞の一面だけは毎日見るでもいい。

そういう小さな事からでも良いから政治に関心を持って欲しいなって思いますし、自分も関心を持ち続けようと思います。

いまの社会で「こんなところが変わったらいいな!」ていうところを自分で考えて見つけてください。

選挙に行かない友達に、「自分が選挙に行ったからって何も変わらない、1票の重さなんてたいしたことない!」って言われます。もしそう思うのであればこう考えるのはどうですか?

 

日本の政治のもとで私たちは生活しているわけですから、日本という家に住んでいるのと同じです。

自分の住んでいる家なのに、誰が作ったのかもわからないなんて怖いですよね。どんな左官屋さんがいて、どんな足場屋さんが関わったんだろう?って。

そういう意味において、私たちの1票というのは家のペンキの色を一つ決めるようなものです。

そういう感覚で政治に関心を持って投票すればいいのだと思います。

 

 

他に日本と海外で人間性の部分で違うところはありましたか?

 

 

ありましたね。多様性への寛容さです。
最近、”インクルーシブな社会”や”ダイバーシティ”が言われるようになりました。しかし、それが日本ではまだ浸透していないのかなと思います。

韓国人留学生の友人が「自分は日本人にはなれないと思った。」と言っていました。それは日本人は肌が黒いとか障害があるとかそういう違いに敏感で、和を大切にする国民だからかもしれません。

デンマークにいた頃は、アフリカ人やハーフなど肌の黒い人もいたしバイセクシャル、パーティで女装をするゲイ、車椅子に乗った身体障害者等ほんとうに色んなひとがいました。

しかし、だからといってデンマークのひとはその人達を特別視することはありませんでした。日本もグローバル化の中で本当はそうあるべきだし、そうなるべきだと思います。

つまり、違いを認め会える社会にしていきたいなと思うんです。

また、他にもありますね。

日本から出ると思うことがあるんですが、日本って世界的に見たらある意味特別な国なのかもしれません。

協調性や人間の和、目上の人を敬うことは大切だし素敵な文化だとは思う。でもそれで苦しくなってしまっているひとはいないのかな?って思います。

 

もちろん協調性って大切ですけど、それがプレッシャーになることってありませんか?そのプレッシャーが個性を出せない文化を作ってしまってると思うんですよ。

もっと違いにオープンであるべきだと思うのです。

ただ、デンマークが良くて日本が悪いとは思っていません。その国それぞれに良いところと悪いところはあるものです。

 

最後に、留学することについてどう思いますか?

 

私は大学を一年間休学してフィリピンとデンマークに留学したので、同級生とは1年分遅れをとってしまっていますが、それでも留学して本当に良かったな!って心から思いますよ。

英語が話せるようになって他国の人とコミュニケーションとれるようになっただけでなく、異文化に触れることによって日本とはどういう国なのか?

そして自分が日本人であるということは何を意味するのか?ということを客観的に考えることのできる大きな機会になったと思います。私の就職活動にもとても大きな影響を与えてくれる貴重な経験になりました。

留学をするか迷っているひとはぜひ勇気を出していってみてください!
行かない後悔より行った後悔です!

きっと充実した良い経験ができることと思います。

関連記事:休学してでも留学はした方が良い理由。

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